| 第563回海老が多いのは認めるが余りに高すぎる、由松 2
 
 夜のコースは価格が開示されていません。恐らく2万円というところでしょうか。
 ワンパターンの玉子豆腐の他、海老の山葵和え、茄子田楽など
 付き出しは、価格を考えると調理レベルは低い。
 夜の天麩羅は食材が違うとの話でしたが、
 品数も27と強烈な多数攻撃です。
 穴子も含めて一口タイプといえる小振りなネタですが、
 初めての客が驚くのがサイマキエビの波状攻撃。
 全部で10尾出てきたのですが、
 2〜3ネタ毎にエビが登場してくるので、
 有り難味は薄れてしまいます。
 江戸前天麩羅の醍醐味の一つは、厚めの穴子ではないでしょうか。主人が箸でギュッと2分した肉厚の穴子は格別だと思うのですが、
 この店の穴子は小さい部位を、
 揚げた後更に包丁で3つに分割して出してきます。
 穴子の風味や食感を楽しめません。
 〆の天茶はから揚げをカリカリにし、塩をかなりふりかけたもの。
 体に悪そうで引いてしまいます。
 訪問の度に毎回見ましたが、主人は箸の使い回しが下手なのでしょうか。
 1日に何回か、揚げた天麩羅をカウンターなどに落とすのですが、
 そのまま出してきました。
 夜は結構席が埋まっているようですが、
 「みかわ」と同じく油の交換を見る事は出来ず
 これで本当に油に拘っているのか、
 適度のお酒で一人3万円はかかります。
 <結論>小振りなネタを数勝負で出してくる、「エル ブジ」風天麩羅屋。
 自慢のエビや油にまったく感動しません。
 天汁はなく、
 レモンと塩だけで食べなければならないのは飽きがきて、
 最後には苦痛になります。
 味わいの変化を求めるため、
 魚や穴子はたまには天汁で食べたいものです。
 せいぜい、話のタネに一回か、接待で行ってください。
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