第463回
友里征耶と客を斬る その2
座った途端に灰皿を要求する客
メールをいただいた料理人の方からの問題提起です。
私は座って直ぐに灰皿を要求することよりも、
料理店内で喫煙をするような客自体が問題だと思っております。
学生時代に喫煙の経験はありますが、
もう何十年も吸っていない友里としては、
料理やワインを楽しんでいる際のあの煙、匂いは邪魔なだけです。
喫煙者にも権利がある、ということはわかるのですが、
料理やワインなど酒類を楽しむのに、
タバコは邪魔なだけで何のメリットもないと考えます。
喫煙しない客には、
わざわざ他の客に店内で吸ってもらう必要はまったくないのです。
幸い、私の仲間たちに喫煙者はいないので
食事の際にいやな思いをする事はないのですが、
カウンターなどで、隣客で遭遇してしまった時は、
その日の運のなさに嘆きます。
特に、鮨、フグ、ワインなどで遭遇してしまうと最悪です。
しかし、タバコを吸っている人でも
料理やワインに薀蓄を語っている人がいるようなのですが、
本当に味が、香りがわかるのか、甚だ疑問です。
ではなぜ、
私語厳禁とか年齢制限で幼児を断るような店があるのに、
喫煙者を締め出す店が少ないのか。
それは、料理人に喫煙者が結構いるからだと考えます。
自分も吸っているという弱みの他、
禁煙にしても自分の煙で
店内に匂いが残って客にばれるのを嫌うからでしょうか。
喫煙の客が来なくなる
売り上げの減少を恐れているのでしょうか。
昼前や夜のオープン前の
比較的店が暇な時期に料理店巡りをしてみてください。
和、洋を問わず、店のスタッフたち(厨房も含めて)が
店前の路地などに、座って喫煙している姿をみることでしょう。
営業時間中でいえば、客が入っておらず、
焦れて入り口に立つシェフや主人を見てみてください。
かなりの人がいらいらしてタバコを吸っています。
これらの光景をみてしまいますと、
店内一律禁煙の店がどんどん増えていくとは考えられないのです。
まずは、料理を楽しむには
まったくタバコは邪魔なものだという啓蒙と、
他人に迷惑をかけることはやめよう、といった
子供に教えるような基本からやり直さなければ、
いつまで経っても料理店で不快な思いはなくならないでしょう。
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