| 第288回ワイン向きではないけど、「サリュー」(2)
 前菜は、鰯や穴子、豚足、トリッパなどビストロ的な実をとった食材の料理が目立ちます。
 バイ貝でしたが、エスカルゴ風グラタンなどもビストロの定番です。
 ボリューム感をだす盛り付けで見た目は満足なのですが、
 深みというか味はどちらかというと塩などがゆるいものです。
 メインも白金豚の3種盛り(煮込み、コンフィ、ソーセージ)、
 骨付き仔羊、オックステールの赤ワイン煮、
 仔牛頬肉とトリッパのトマト煮込み、ホロホロ鳥、鴨胸肉など、
 この時期特有なジビエは用意していませんが、
 選択肢はあり悪くはありません。
 2皿で食べきれないほどではなくそこそこ満腹感のでるボリューム。店内の他の客と同様にCPの良さは感じるのですが、
 イマイチ食後感が我々ワイン飲みには物足りません。
 ターゲットとする客層が違うのでしょう、
 ワイン飲みに合わせて塩を多くすると
 今詰めかけている客層の方には耐えられず
 離れて行くと推測します。
 よってワインリストは簡単なものとなっていますが、3800円から1万円までの
 若くて高級ではないがおいしいCPの良い物を選んでいました。
 値付けも安い。
 小売の1.5倍くらいではないでしょうか。
 料理の食材と同じくワインも、
 名より実を取ったということでしょう。
 ネットでは懸念されていた女性のスタッフのサービスも、
 無難でストレスを感じるものではありません。
 <結論>5千円均一というが、サービス料を10%とるので、
 実質は5500円。
 「オー グード ジュール」との値差は
 それほどあるとは思えません。
 料理の傾向は異なるもの。
 同じ気軽な低価格路線とはいえ、
 こちらの味付けは入門者編と言えるでしょう。
 お酒をほとんど飲まれない方には、充分満足できる店と考えます。
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