| 第265回ある週刊誌への取材回答 その10
 ロブションがきっちり監修している
 ・「ラトリエ ドゥ ジョエル ロブション」を紹介されている記述で、スタッフの衣装、内装について、
 「フランス人であるロブションが
 自分の店に採用するセンスとはとうてい考えられないものです。」
 とありますが、実際にはロブションさん自身が
 内装も店のコンセプトも、
 オープンの際にきっちりと監修している、とのことでした。
 <回答>
 「次郎」のカウンターなど
 鮨屋の良いところを「フレンチ」に生かしたい、
 とのコンセプトで開かれた、と色々な紹介で読みました。
 料理を客の後ろからではなく、
 面と向かって出すようにしたいとも聞きました。
 でも、カウンターの幅は「次郎」と同じかもしれないが、
 あんな黒いコックコートや内装色は鮨屋にはありません。
 「次郎」を手本にした新しい形態のフレンチに、
 日本でなぜか流行っている
 ダイニング系のテイストを取り入れるなんて、
 フランス人のセンスとは考えられない、と感じたわけです。
 「次郎」とダイニングは私には一致しないのです。
 あくまで、私の推測で、あのような内装・衣装はロブション氏が本当に目指していたものなのか、と
 疑問を示したまでです。
 ロブション氏が日本のダイニング系がお好きというのなら、
 それは個人の問題です。
 「フォーシーズ」という実際の経営会社が、
 先に考案した服装、内装を、
 ロブション氏が後に了解したならばそれまでです。
 監修というのはそういう意味と考えます。
 昔、有名プロの監修したゴルフ場というのがありましたが、
 ほとんどが名前貸しです。
 設計、建設が終わり、最後にちょっと自家用ヘリで来場して、
 気づいた点をいくつか口頭で述べる。
 有名人の監修とはだいたいそんなものだと思います。
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