第199回
料理評論家、フードジャーナリストの習性・実態 その19
特別待遇はないと言っているが・・・
フード・レストランジャーナリストは
「特別扱い」はないと言っています。
例えば2004年版「東京最高のレストラン」では、
「いいワインを持ってきてくれるはずがない」と
わざと論点をすり替えているようですが、
私の指摘している「特別扱い」は
良いワインもただで出してくれることではなく、
料理やソフト面でのサービスです。
あまりワインに詳しくないであろう彼らに、
良いワインを出しても効果は上がらないのではないでしょうか。
実名取材もしくは業界で知れた名を名乗る、シェフと親しい、など
条件が揃えば店側は営業面から
彼らと良い関係を築くことが必要と考えますから、
一般客と同じ料理をオーダーしたとしても、
シェフ自ら造る、良い食材、部位を用意する、
下ごしらえをはじめ手間隙をかける、など
「特別扱い」をしてくるのは容易に想像できます。
そうでなければ、巷の評価本やグルメ本と
実際食べた自分の舌とのギャップを
こんなに多くの人が感じているはずがないのです。
彼らは場数を踏んでいるので、
レストランのいいところを引き出す能力があるとも
弁解しています。
結果、一般客よりおいしい料理、
良いサービスを受けることが出来ると
弁解をしているようにも取れますが、
でもそれは彼らの場数や能力ではなく、
実名取材を申し込むことによる
彼らフード・レストランジャーナリストとしての
「肩書き」によるところと考えます。
場数を踏んでいるはずなのに、
ワインなどでもピントはずれのコメントを連発していますからね。
あまりその能力を信用できません。
名乗らずに一見客として入店して
その「能力」が発揮できるのかどうか、私には疑問です。
2002年に出版された「東京最高のレストラン」の中の
鮨屋の「ほかけ」では、
実名取材で鮨が抜群に良くなったと執筆陣の一人、
早川光氏が座談会で発言し、
他の執筆人も容認していたのを忘れてしまっているのでしょうか。
今までは5点か6点だったが、実名取材で10点満点になったと。
こんな店を、
一般読者が購読する本に取り上げること自体が間違いと考えます。
|