タガがゆるんできた結婚制度
男は二十七歳前後になると、結婚したものかどうか、かなり真剣になって考えるようになる。私自身ふりかえってみても、結婚した年は満二十七歳の時であった。
今は婚期が早くなったという説がある。うちの長男も私と同じように二十七歳になってから結婚をしたが、その友人たちを見ていると、二十四、五歳で結婚しているものも多く、「今日は友達の結婚式があるので」とかなり年の若い時分からよくホテルの宴会場に出かけていた。
早婚がふえたのは、結婚という形式に何の疑問も抱かない一群の人々がいて、世の中が豊かになったために、結婚を早めても生活の心配がなくなったせいであろう。その代わり、簡単に結婚する気を起こすから、別れるのも案外簡単で、ひどいのになると、結婚式をあげて新婚旅行に行って、帰ってきたら、もうサヨナラというのもある。「偕老同穴」とか「あなた百まで、わたし九十九まで」といった精神はクスリにもしたくない人が多くなっているのである。
しかし、その半面、結婚したがらない人もふえている。男より女の方が選り好みをして婚期を逸し、一定の年齢をすぎると、もう結婚の対象になる人がグンと減ってしまっているから、あとは不本意ながら「女の一人暮らし」でとおすよりほかなくなってしまう。その点、男はいくつになっても遅すぎるとは思われないから、女よりはトクをしているが、男だってあんまり年をとってから初婚だと、何となくカビ臭い感じがしてやはり結婚するには潮時があるなあ、という印象をあたえる。
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