人生を楽しみ、豊かにすごすために

第4回
チャンスと思ったら全財産を賭ける勇気が人生を変える(2)

台湾のベンチャーキャピタルの社長を務めていた時の話です。
会社の運営資金を調達する為に、
過去に投資した未公開企業株の一部を売却することになり、
買い手が決済の為に先方が会社にやって来ました。
未公開の株式を売買する場合、
上場株式と違って証券会社・決済機関を通して決済ができないので、
相対で直接取引しなければならないのです。
従って決済の方法は原始的ですが、
株券と現金の同時決済・交換となります。

売却の相手方は台湾人の個人投資家で、
事務手続(株を先方にチェックしてもらい引き渡し、
現金を受け取っての決済)が終わった後、
何となく彼に興味を感じたので、
ひきとめて世間話をしばらくした後、
話題が彼の投資家としての履歴の話になりました。
暫く前まで米系銀行の銀行員をしていた時に、
叔父さんが経営する
PC関連の部品を製造していた会社の資金繰りが厳しくなり、
彼に資金調達の相談が来たのだそうです。
彼はその企業と台湾でのPC産業の高い将来性を鋭く感じ取って
自らが出資に応じることにし、自分の全財産のみならず、
友人などからも資金を借りられるだけ借りて
かなりの金額を投資し筆頭株主となり、
経営にも参加するようになってから会社は立ち直り、
時代の流れに乗って最終的には上場までしてしまったのだそうです。
結果として彼の投資した株の価格は100倍近くになり、
会社を売却して50億円近い巨万の富を掴んだ後、
独立を決意して銀行を退職し、
その後投資家として資産をベンチャー投資で運用して
またまた成功して、その当時は100億円を越える資産を作ったと、
成功ストーリーを話してくれました。

チャンスと思った投資機会に彼は全財産を賭け、
その結果大成功して彼の人生は大きく変わったのです。

華僑と付き合っていて本当に感心するのは、
彼らは「これが人生を変えるチャンスと思ったときには、
リスクを省みず全財産を賭けて徹底的に投資する」点です。
一億総中流階級の甘い社会にいる我々日本人も
見習わなければならない人生観ではないでしょうか?


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2006年11月27日(月)

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