| 第284回正常化へ
 10月8日に日本の首相が約5年ぶりに中国を訪問しました。
 また、日中首脳会談は約1年半ぶりです。
 首脳同士の交流が無かった理由に関しては様々な異論があるでしょうが、
 これほど経済的、政治的、地理的、歴史的にも
 非常に密接に関係のある国の首脳交流が、
 これほど長く無かったことは
 異常であると言えたでしょう。
 この異常な関係を正常化する第一歩を踏み出したことは、今後の両国関係にとって重要なことであることを
 肌で感じている方は多いと思います。
 現地で直接ビジネスをしている方々は痛切に感じているでしょうが、私たちのように日本から中国へ投資をしているものにとっても、
 今までの関係はもどかしく
 そして、改善できないものかと思っていたことでしょう。
 また、日本にとって中国と香港を合わせた貿易額は
 2004年に米国を抜いて1位となっており、
 好き嫌いはあるにせよ、
 ますます中国の存在が重要となっていることは
 誰にも否定できない事実なのです。
 一昨日は北朝鮮による地下核実験が行われたそうです。
 詳しい分析は時間がかかるようですが、
 東アジアにおける波乱の原因になる可能性があります。
 核兵器を持つことがいかに利益にならないかということを日本、中国、韓国などが連携して、
 北朝鮮に理解してもらうことが必要でしょう。
 株式市場では今回の地下核実験が大きな
 影響を与えているようには見えませんでした。
 また、日本と中国の関係だけで動いているわけではありませんから今回の訪中が必ずしもプラスに働くとは限りません。
 しかし、「政冷経熱」と言われている日中関係が
 今以上に熱くなってほしいと思います。
 それでは前回の答えは、間違った方法で何かを得ようとしても何も得られない、
 という意味です。
 例えばお金を手に入れようとして犯罪に手を染めてしまいます。
 一時的に莫大なお金を手に入れることができるかもしれませんが、
 結局は失ってしまうでしょう。
 また、お金以上に様々なものも失ってしまうでしょう。
 何かを手に入れるには相応の手段が必要なのです。
 また、これを子供たちに教えることも私たちの義務なのです。
 それでは今回の宿題は孫子:
 其の疾きこと風の如く、
 其の徐かなること林の如く、
 侵掠すること火の如く、
 動かざること山の如し
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