第116回
人民元切り上げのメリットの1つ
昨日上場した
「交通銀行 H株 3328」は
初値12%高い、
2.8香港ドルをつけました。
その後も底堅く推移し
23日の終値は、2.85香港ドルと
すばらしい滑り出しです。
最近上場してきた銘柄は
公募価格と同値ぐらいで上場しており、
株価の推移も初値前後で動いています。
その中で、「交通銀行」の動きは
際立っているように思えます。
これからも楽しみな銘柄です。
【人民元切り上げが行われたら・・・】
ここ数年、ご存知のように
中国企業が海外企業を買収する動きが
よく報道されています。
「TCL 1070」による
フランスのアルカテル、
「レノボ 0992」による
IBMのパソコン事業などです。
最近では、一度断念しましたが、
「中国海洋石油 0883」による
米国のユノカルへの再度の買収提案、
「ハイアール集団」による
米国のメイタグ社などです。
中国企業は国内だけではなく、
海外への進出を常に
念頭に入れて行動しています。
これはもちろん収益の拡大のため
ということもありますが、
世界に通用する企業を育成するという
中国当局の意向も
働いているように思えます。
これに関連し、
人民元の価値が上昇した場合の
メリットの1つとして
海外企業の買収がやりやすくなることです。
人民元の価値が上昇すれば
海外から見た中国企業の価値は上昇します。
すなわち、現金などの
米ドル換算金額も上昇するわけです。
その上昇した現金などで、
海外企業の買収などが
さらにやりやすくなるのです。
今後も中国企業の海外進出は
増えてくると思われます。
ブランドの浸透などは
非常に時間が掛かるため
買収という方法は合理的なのです。
利益に敏感で合理的な中国企業が
買収という手法を
使わないはずがありません。
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