上海、深セン市場のオープン当初から
ずっと中国株にかかわってきた人の物の見方です

第103回
貿易摩擦

5月23日に中国本土市場が
比較的大きな下落を見せました。
その主な原因は、
中国の繊維製品74品目に対する、
輸出関税の引き上げによるものです。

今までは1枚、0.2〜0.3元の
輸出関税を掛けていましたが、
これを1枚、1元に引き上げるというものです。

ご存知の通り、米国は
対中国赤字が過去最高を記録し、
まだまだ更新している状態です。
そして、安価な繊維製品などを
大量に輸入しているために、
米国内の繊維産業の市場が
奪われていると判断したため、
セーフガードなどの措置をとれるよう
議会に法案を提出している状況です。

今回の狙いは、
関税の引き上げによって、
繊維製品の輸出を抑え、
米国が計画している、
セーフガードなどの措置をとらせない、
もしくは、遅らす狙いがあるようです。

また、欧州各国政府も
Tシャツと亜麻糸の輸入制限に向けた
正式な調査を行うことも、
今回の関税引き上げに踏み切った
原因の1つと思われます。

このような貿易摩擦問題は、
輸出入が急増する過程では、
必ず起こる問題です。
もちろん日本でも
同じようなことが起こっていました。
そして、これらの問題が
なかなか解決されないことは
皆様もご存知の通りです。

これからも貿易摩擦に関連した
問題や政策などは
良い事、悪いことを含めて出てくるでしょう。
そして、収益悪化などを恐れて、
株価が下落するかもしれません。

しかし、企業もただ手をこまねいて、
見ているだけではありません。
何らかの対策などを出して、
収益の更なるアップを目指していきます。
株価もそれらを折り込んで動きます。

貿易摩擦を乗り越える企業が
世界でも有数の企業に
なるのではないでしょうか。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

←前回記事へ 2005年5月25日(水) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ