第90回
気になる決算は・・・
【デンウェイ・モータース(レッドチップ) 0203】
先日、「デンウェイ・モータース」の決算が
発表されました。
売上高は14.3%の減収の
13億1500万香港ドル
純利益は22.3%の増益の
20億6200万香港ドルでした。
傘下の「広州ホンダ」の生産台数と販売台数は
共に72%増の約20万2000台でした。
生産・販売台数が
72%も伸びているにもかかわらず、
何故売上が減収なのか
疑問に思う方もいると思います。
デンウェイ・モータースは
ご存知のように、持株会社です。
その傘下に「広州駿威企業発展」があり、
またその傘下に、「広州汽車集団」があり、
またまたその傘下に、
「ホンダ」と折半出資した、
「広州ホンダ」があります。
ちょっと複雑ですが、
現在、広州ホンダの権益を
間接的に50%持っています。
広州ホンダの売上を
同社に計上するためには、
51%以上、持株比率を持っていないとできません。
よって、広州ホンダの利益を投資収益として
利益に反映させているわけです。
これがカラクリであり、
売上高と純利益の逆転現象が
起こっている原因でもあります。
同社の決算発表後、
株価は若干下落しました。
これは、純利益がマーケットの予想を
下回っていたからのようです。
(21億〜23億香港ドルぐらいの予想のようでした。)
しかし、この株価もここ数ヶ月の
ボックス圏内の下方の位置で動いていますから、
押し目買いのチャンスでもあると思います。
2005年の販売目標は、
前年比14%増の23万台に設定しており、
1―3月期の販売も好調のようです。
なかなか株価が動かなくて、
面白くないかもしれませんが、
いいと思った銘柄を安い時に、
コツコツ買うことも投資の基本です。
これからも同社に期待大です。
※追記
以前ご紹介した、
「北京燕化石油化工 0325」は、
親会社の「シノペック 0386」の
完全子会社になることに伴い、
7月18日に予定していた上場廃止日を、
5月11日に繰り上げると発表しました。
現在お持ちの方はご注意ください。 |