上海、深セン市場のオープン当初から
ずっと中国株にかかわってきた人の物の見方です

第36回
中国三大航空会社

今回は中国三大航空会社の比較と
航空業界について
お伝えしたいと思います。

銘柄 中国国際航空 東方航空 南方航空
株価 (12/2) 2.35〜3.10 HKD 1.75 HKD 3.20 HKD
2003年売上高 246億4140万元 142億7715万元 174億7012万元
2003年純利益(純損失) +1億5960万元 −9億4981万元 −3億5826万元
2004年中間売上高 153億1100万元 92億7204万元 110億9393万元
2004年中間純利益 +7億8840万元 +4億7986万元 +2億6618万元
2004年予想 PER 14.96〜19.75倍 9.41倍 27.58倍
総資産 597億8261万元 366億8748万元 390億6209万元
株主資本 102億0791万元 63億8215万元 118億9571万元
負債比率 444.98 % 487.30 % 214.30 %
売上高純利益率 5.15 % 5.18 % 2.40 %
ハブ空港 北京首都国際空港 上海浦東国際空港 広州新白雲空港
※中国国際航空は上場直後の資産です。

上記の比較から
中国国際航空の規模の強みが窺えます。
昨年のSARSの影響により
各社は赤字に転落しましたが、
同社だけは黒字を確保しました。
また、同社の顧客はビジネス旅行者が多く、
継続的な利用があったことも
黒字確保の大きな要因と言えるでしょう。

ただ、同社の負債額には、
多少懸念があります。
上記の負債比率は上場直後であり、
上場によって得た資金で、
エアバス319型機 10機、
ボーイング737-700型機 4機を購入する予定です。
したがって、実際の負債比率は
もう少し高いと思われます。
しかし、航空会社の負債
(主に航空機の購入やリース料)は、
他の業種で言えば、
設備投資と捉えるべきであり、
負債比率が高くなることは
仕方がないでしょう。

次に東方航空や
南方航空を見てみると、
東方航空のPERが低いこと、
南方航空の負債比率が低いということが窺えます。
東方航空は収益に対して
株価が割安であるといえ、
南方航空は他社と比べて
安定性があるといえます。

これら3社は
それぞれ一長一短がありますが、
最近の株価動向を見ていると
中国の航空業界が注目されていると感じます。
東方航空は最近1ヶ月間の安値から高値まで
32.6%上昇しています。
また、南方航空は安値から
高値まで38.2%上昇しています。
要因は昨年のSARSによる減収を克服して
収益を伸ばしていること。
そして、中国の観光及び、
ビジネスでの利用が増えており、
国土が広い中国の交通の要となっているからだと思います。
また、現在の香港市場が好調に推移しており、
H株指数も5,000ポイントをつけ、
昨年の勢いを彷彿とさせています。

エア・チャイナにとって
上記の要因は追い風です。
しかも、最近上場した大型株である
チャイナ・パワーや
チャイナ・ネットコムの株価が
公募価格を上回って推移していることも、
同社の上場に際して
プラスに働くのではないかと思います。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

←前回記事へ 2004年12月3日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ