上海、深セン市場のオープン当初から
ずっと中国株にかかわってきた人の物の見方です

第2回
「10月1日 利上げ説に惑わされるな」

【H株指数チャート】

政府の金融引締め政策によって、
調整を余儀なくされた株式市場ですが、
5月17日に大底をつけたH株は
その後リバウンドをしたものの、
ここ4ヵ月間はボックス内の動きとなっています。
約4,000〜4,400ポイントという10%範囲内の動きです。

これは市場で
「7月に再利上げをやる」といったウワサが流れたり、
今は「10月1日利上げ説」が流れているため
投資家は慎重姿勢にならざるをえません。
何故10月1日の利上げ説が出たかという理由は、
中国の国慶節で
10月1日から7日まで市場は休場となります。
更なる金融引き締めの一貫として再利上げを発令しても、
市場は休場のため
大きな波乱は起きないからというものです。
こうしたウワサでも、
さも当然のように受けとめられるのですから笑止です。
もし仮にその通りになったとしても、
利上げは25ベーシス程度だと予想されますので、
株式は押し目買いのチャンスがあると思います。

【CPI (消費者物価指数)動向】

13日、中国のCPI (8月)が発表されました。
中国国家統計局の発表によると
8月のCPI は前年比5.3%の上昇で、
7月に比べては同水準となりました。
これは5.4%予想を0.1%下回っています。
ただCPI 押し上げの内訳をみると、
全体の30%強を占めている食品価格に
注目しなければなりません。

米などの穀物や野菜・食肉などの高騰が
大きく影響しています。
米や野菜の価格が20〜30%の値上がりとなっています。
逆に製造業製品、たとえば自動車や通信機器等は
10〜16%の値下がりとなっています。
単純にCPI の数値だけでは判断できない
こうした中身を中国政府は十分に分析している筈です。

人民銀行の周小川総裁は、
金融引締めの手綱を緩めることなく
適度なマクロ政策・金融コントロールで
中国経済のソフトランディングを行うと言っています。
主要経済指標としては
CPIとGDPの推移が注目されていますが、
今回のCPI 伸び率5.3%、GDP 9%なら
早急な再利上げは
必要ないと判断されます。

※CPI に関して米や野菜の値上がりは
  これまでが非常に安かったからだと私は思います。
  ここで思い浮かぶのは香港に上場している
  「超大現代農業」(0682)です。
  どうでしょうか。

次回はCPIの発表と同時に
温家宝首相が「当面取り組むべき重点政策」
という発表をしていますので、ご紹介いたします。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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