| 第175回儲かる骨董−実行編
 8、投資としての骨董
 
           
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            | 12世紀高麗青磁白黒象嵌鉢 |  欧米の年金基金や、投資会社の中には美術専門のスタッフがいる。
 彼らは株や土地だけでなく
 絵画、古美術、宝石などの資産にも投資している。
 日本でも80年代にはそのような動きもあったが
 今では全く影を潜めている。
 さて、我々個人が資産として考えるのは通常5つくらいだ。
 不動産、株、金、美術品、現金などがその代表的なものだ。
 これらの資産が過去50年間にどのような動きをしたのか、
 表を作ってみた。
 
           
            |                                      2000年を100%とする 
 ※美術品はデーターが70年ごろからしかない。中国陶磁、李朝陶磁、伊万里作品の一部をサンプルに用いた。
 必ずしも正確ではないが傾向は示せたと思っている。
 ※金は1973年に自由化されており、それ以前を比較するのは困難。
 |   現預金の購買力については皆様の研究に任せる。他の4つの資産について考えてみよう。
 金を除く他の3つの資産については、
 それぞれ選ぶ内容によって価値が大きく変わることは同じである。
 土地であれば良い立地、
 株であれば優れたマネッジメントや技術を持っている会社などだ。
 骨董も同じで市場(コレクター)が好む条件が幾つかある。
 このように考えていくと骨董、美術品についても当然投資として捉える見方が成り立つ。
 投資として骨董を見る有望な作品、
 売り買いの時期などを十分に認識する必要がある。
 骨董も流行り廃りがあり、
 永遠だと思われている美の基準も常に動いている。
 古いから、有名なものだから、
 ましてや名家の伝世や著名なコレクターが持っていたなど
 と尾ひれが付くものは大概まやかしで、多くは損をする。
 投資には向かないと考えたほうが良い。
                     (続く・・・・・) |