パリだけがフランスではありません

第56回
なかなか電気をつけない人たち

フランスで暮らすようになってまだ間もない頃、
東京からヨーロッパを良く知る友人が訪ねてくれました。

3日ほど滞在している間に
「オリヴィエはあまりフランス人らしくないね。
一般にフランスやイタリアの人って
かなり暗くならないと電気をつけないのに、
彼はちょっと薄暗くなるとすぐつけるもの。日本人みたいだね」
と言われました。

私はもともと日本人ですから、
そう指摘されるまで違いにまったく気がついていませんでした。

そういえばライアテア島からフランスの実家に家族で帰った時に、
思い当たることがあります。

19世紀に建てられたリヨンの家は、
リヨン市内のブルジョワが使う夏用の家でした。
だからさんさんと日が入るような作りにはなっていません。
特に冬の夕暮れなど
午後3時過ぎの居間はかなり暗いと思ったものですが、
ジョジョは電気をつけていませんでした。
そんな中オリヴィエがパチパチ電気をつけて歩くと、
その端から彼女がパチパチと消していたのを思い出します。
しまり屋であると同時に、習慣だったのかと今は思います。

この後、少し気をつけてご近所を見てみました。
なるほど、夕暮れ時にいち早く電気がつくのは我が家でした。
確かに他の家の窓辺に明かりが灯るのは、
本当にかなり暗いと感じてからでした。

さてここの電気代ですが、
2ヶ月に一度の支払いか、
あるいは1年の使用料を平均して毎月払い、
年末にその差額を調整するといった2つの方法があります。
さらに前者はチェックを郵送しますが、後者は銀行引き落とし。

家の場合は現在都市ガスと電気使用料が一緒になっていて、
今年は毎月143ユーロの銀行引き落としで支払っています。
一昨年は使用料が少なく、
去年の毎月の支払いは125ユーロ程度だったのに、
実際使った量が多くて
年末に1月分とほぼ同額の追加徴収が来ました。
暖房から調理に至るまですべての光熱費ですから、
安いのか高いのか良くわかりませんが…
まあ、一般より使っているのは間違いないでしょう。

今は主人がパチパチつける電気を、
私が端からパチパチ消すようにしています。

それから日本ではどうなのか忘れましたが、
ここ(全国的なのか知りませんが)では昼の12時半から14時と、
夜中は電気代が安くなります。
だから毎日の食器洗い機はタイマーで夜中に動かし、
洗濯機も2度回す時は昼に動かすようにしています。
が、後はずぼらなので結局たいした違いはないようです。


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2005年5月25日(水)

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