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15. 春のトスカーナ(その弐)

二つ星のレストランということで
流石に内装もゴージャスで宿泊施設も併設しています。
早速シェフに挨拶をしサービススタッフにテーブルへと通されました。

しばらくメニューをながめ、2種類のコースがあったので
私とアツさんで別々のコースを頼むことにし、ワインはグラスでお勧めの白を。
(食事を終えたらその足でピエモンテまで帰る予定なので。)
料理内容は、魚介がメイン。
そして盛り付けから味付けまで繊細で細かく色鮮やかにまとめ上げられており、
シェフのセンスの良さが伝わってきます。

トスカーナ州の名物でもある豆を現代風にアレンジし新鮮な魚介類と合わせ、
素材の旨さを最大限に生かした料理の数々。
当時のまさに新イタリア料理でテクニックを駆使したシェフの料理は
私の好奇心を大いにくすぐりました。

食事後、シェフに是非ここで働きたい旨を伝えると、
シェフガエターノは「いつから来れる?」と一言。
シェフと日程を決めた後、調理場を見せて欲しいというお願いを聞いて頂き見に行くと、
なんとそこにはイタリア人コック数名の他に4人の日本人コック達が働いていました。
驚きで言葉を失っていた私にアツさんが一言、
「やっぱりな!二つ星以上になると日本人率3人以上はありますよ。
それにあの料理の仕事内容は日本人の器用さがにじみ出ていた。」
イタリア生活4年目のアツさんには想像がついていたのかもしれない。
それでも私にはまさかイタリアの同じレストランで
こんなにも日本人がひしめき合っているとは予想もしていませんでした。

でもシェフの日本人に対する反応の良さをみると納得がいくかもしれません。
二つ星レストランで日本人4〜5人、
三つ星レストランになるといったい・・・想像がつきませんでしたが
アツさんによると日本人だけではなく各国から料理人が勉強に来ていて
多国籍厨房になっていると聞いて、それはそれで面白そうだと感じたのでした。


2007年9月19日 <<前へ  次へ>>