さて、閑話休題。
また中国語の話です。
私たち日本人が、他の国の人よりも
圧倒的に中国語を覚えるのに有利な点は、
漢字が書け、読めるという事です。
これを利用しない手はありません。
しかし、どうやって利用するかとなると、
ちょっと困ってしまいます。
そこで、今回は私が単語を覚えたりする際に
漢字を利用したプロセスについてご紹介します。
ステップ1
なんといっても漢字は中国から来たものですから、
音読みと中国語は似ている事が多いです。
しかし、似ていない事も多いのであまり役に立たないかと思えば、
そんな事はありません。
似ている音で構成された熟語はやはり忘れにくく、使いやすいです。
まずは似ているものだけ覚えてしまうぐらいの適当さが、
長続きするコツではないでしょうか。
例えば、「安全」は“アンチュエン”と言います。
意味も同じようなものです。
こういった覚えやすいものから覚える事で、
まずは圧倒的に少ない語彙を一時避難的に、
イッキに増やしましょう。
無から有を生むのは大変ですが、
小から大に行くのは何とかなるからです。
ステップ2
多少語彙が貯まれば、今度はそれを拡散していきましょう。
漢字の凄いところは、字の主要要素によって、
発音が想像しやすい所です。
例えば「安全」=アンチュエンと折角学んだので、
それで終わらせないでください。
「按」「案」「胺」「鞍」などを見れば、日本人なら容易に
「これは高い確率でアンと発音できそうだな」と気づけるはずです。
「安全」で、
「全」は「チュエン」と発音する事まで覚えてしまえますから、
それを活かして「痊」「铨」「詮」など、
何と発音していいかわからない漢字を見ても、辞書を見る前に、
「チュエン」と喋ってしまえば良いと思います。
それで一発で通じれば、非常に嬉しいものです。
達人は「痊」などという、
日本ではあまりお目にかかれそうの無い漢字を見ても、
「これはヤマイダレに、全が入っているので、病気が全快するか、
完全に病気になるかどちらかだな」
と予想を立てながら、辞書をひきます。
そうする事で、あっていても、間違っていても
記憶に定着しやすいです。
ステップ3
漢字の効果がわかってきたら、
漢字を目にしたら反射的に心で発音してみます。
実際に口に出すのが最も良いですが、
そこは皆様のご判断でお任せいたします。
日本にいる人は、看板見ても、中吊り広告見ても、
「銀行」という言葉が目に付いたら「インハン!」
「農業」という漢字を見たら「ノンイエ!」と、
パブロフの犬状態になるまで、熟語に反応できれば、
たちまち日本は世界で2番目に
中国語を覚えやすい国へと変化しますよ。
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