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1. 習うならシロウトから

今回「シロウトが教える中国語」を連載する事になりました
成田樹紀と申します。
邱永漢先生からチャンスをいただきまして、
四川省成都で勉強中の身であります。

これから、中国語のシロウトの小生が、
皆様に中国語を教えるという
おこがましい企画をやらせていただく事になりました。
私自身語学が大の苦手で勉強も嫌いですが、
その苦手な人間が、中国で仕事をしているうちに、
大して勉強もせず中国語が話せるようになりました。
そのやり方をここでご紹介しようというのが目的です。

さて、まずは自己紹介に2回分ぐらい割きたいと思います。
中国語の先生としては長い前置きですがご容赦ください。

私は現在激辛とパンダの国四川省成都にて、
洒落たスイーツや、
日本でも滅多に飲めない美味しい珈琲を商っております。
こういうと何ともサラッとしておりますが、
中々に奥深い世界でありまして、ちょっと紹介させてください。

日本では「美味しいものが食べたい」となると、
田舎に住んでいてもインターネット等を利用して
山海の珍味や極上スイーツをお取り寄せする事ができます。
しかし、中国の内陸ではそういう発言は、
無い物ねだりという事になります。
となると普通は我慢するか、
「中国キライ」と言って日本に帰るか、
「誰かおいしいもの作って!」と願うぐらいなものです。

ところが他人任せではなく
自分でやれるところから直ぐにやってしまうのが邱先生です。
丁度2年前に、邱先生の発案の下、
成都に小さなケーキ屋さんが誕生しました。
このケーキ屋さんの特徴は、
毒々しい強烈な色合いのマズいケーキが主流な成都において、
誰もが食べたくなるケーキを孤軍奮闘して作る事であります。

私は、幸運にも
この小さなケーキ屋さんの開店1日前に成都にたどり着き、
そこを任せていただきました。
そして2年の歳月を経て「ささやかな幸福」を
成都の人に提供してきているという実感がでてきております。

「中国にわざわざ何しに行くかと思ったら、
ケーキ屋さんやるんだって?」
なんて馬鹿にされた事もありました。
そういう人たちは、発展とはビルがニョキニョキできたり、
工場から車がドカドカできる事と思っていて、
ケーキ屋なんていうのは、遊びのようなものに思えたのでしょう。
「ああそうですよ」と答えはしましたが、
心の中は野心で一杯でした。


2009年5月6日 <<前へ  次へ>>