日本の原発ゼロ稼働で
節電や電力消費の効率化の議論を聞くにつれ、
これまで何気なく使っていた電力のありがたみを実感します。
中国は発電量で世界一のアメリカとならぶ規模になりました。
石炭を原料とする火力発電が80%以上を占めています。
ちなみに原子力発電は2%ほどです。
私が住む北京では電力燃料の価格上昇により、
電気料金の調整が進められています。
こうした枯渇性燃料の価格上昇の状況に対して、
中国政府は再生エネルギー産業の育成に力を入れています。
中国の風力発電量をはじめとする再生エネルギー分野は
世界一の規模だそうです。
北京から内モンゴルに向う道路を走ると、
風力発電の風車の大きな羽を乗せた
長い車体のトラックを見かけます。
強い風が吹く内モンゴルは中国のなかで
一番風力発電が盛んな場所です。
中国政府は再生エネルギーへの投資には補助金を出しており、
ここ10年前には38万kwだった風力発電施設は6200万kwと
160倍以上に拡大しました。
ところが、6200万kwの発電量を生み出す風力発電施設のうち
2000万kw分は送電線にも乗らず、
電力会社に買い取ってもらってないというのです。
再生エネルギーの資源(風力や地熱、潮力など)は、
電力需要が高いところに必ずしもあると限りません。
例えば、内モンゴルに風が吹くからといって、
風力発電施設を大量に作っても、需要がなければ仕方がありません。
有効に活用されない風力電力は電力会社に引き取られず、
破棄されてしまいます。
中国では風力電力を破棄する「棄風」という言葉まで出来ました。
大きなスケールで拡大する中国の発電事業。
効率的に風力が使われるよう、
南西部など電力需要の高くて高値で買い取ってもらえる場所へと
風力発電設備の設置は引き続き進められています。
中国は原発の割合が少ないものの、
火力発電による空気汚染は凄まじいものを感じます。
一住民として、中国のクリーンなエネルギーの取り組みが
とても気になります。
絶世の活動情報 : www.zessei.com
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