先週末に北京の自宅周辺を散歩していたことです。
車のクラクションが相変わらずうるさいなあと思っていたら、
それが一定のリズムを打っていて、さらに歩いていると、
体育館に続く大通りが人に埋め尽くされ、
人々が大勢大声でわめいています。
驚いた事に、警察隊が暴れる若者数名を警棒で打ち付け、
拘束しています。
それを大勢の人が囲んで、興奮一杯の雰囲気です。
車も壊されています。何かのデモだろうか、
日本人とばれたらヤバいんじゃないかと、
相当に恐怖心にかられました。
ふと、人々のTシャツや旗をみると、
北京のサッカーチーム「北京国安足球倶楽部」のマーク。
そのチームがたった今リーグ優勝し、
それに興奮したファン達が帰り道で騒いでいるのだと判りました。
人の迷惑も顧みぬ姿になんて野蛮なんだと憤りもしましたが、
サッカーで興奮しているだけのこと。
なんてことない、どの国でもあることです。
もう少し散歩を続けると
「最近こんなに大声をだしたかな?」
「気持ち良さそうだな」と羨ましくなり、
さらに、道路が予定されていない突発的なパレードで
封鎖されるようなことが多めにみられている社会も
ある意味で精神衛生上よいな、とも思いました。
それにしても、あんなに発狂しているのだから、
普段大変に違いないじゃないかと思います。
中国では「豊かさ」の価値観が蔓延していて、
お金のない人には目が痛い国です。
喫茶喫飯とは、仏教の言葉で
「お茶がでたらお茶を、ご飯がでたらご飯を頂く」
という風に、何事にもとらわれずに
人生をありのままに楽しむ心の境地だそうです。
王先生を囲む会でも「病気の半分は身体、もう半分は精神から」
という話がありました。
なんやかんやら些細なしがらみに縛られていはしないか、
サッカー狂をみて考える良いきっかけになりました。
<つづく>
絶世の活動情報 : www.zessei.com
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