| 5年前の6月5日は、私が成都の生活をはじめた日でした。昔のコラムをご記憶の方はご存知とは思いますが、
 邱先生のホテル事業の担当者として
 期待に胸を膨らませてこの地に足を踏み入れた私は、
 たった3日で失業の憂き目にあい路頭に迷ったというのが
 私の5年間のスタートでした。
 『人間万事塞翁が馬』 は私も好きな言葉の一つで、人生においてはいいと思ったことが悪く、
 悪いと思ったことが結果として優れていたりすることは
 よくあります。
 まだそんな長くはありませんが、5年の中国生活の中で驚かされること、
 ああ、もうだめだと思ったことが多々ありますが、
 どれも実はもうだめだというレベルの問題ではありませんでした。
 そして、その「もうだめだ」と思わされる問題に
 常に鍛えられてきました。
 それゆえ、何が起きても「泰然として構えること」を1つの信条としています。
 別に6年目だからといってなにかが特別に変わるわけではありません。
 だいたい人間は大晦日か元旦に一大決心をするものですが、
 それで大きく人生が、本当に変わる人はほんの一握りでしょう。
 5年もいますと「もう5年もやったんだから。」という変な自信が生まれるのが普通です。
 しかし、単純に時がたてば人が成長するわけではありません。
 時が人を変えてくれるのではなく、人が時を変えていく と、私はそう思っています。 だから、自分が全てを作り上げていくという気概で6年目の成果を作っていこうと思っています。
 |