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81. マネされ難さがマネーになる 〜新規事業成功のツボ(3/5)〜

おやじギャグのようなタイトルで恐縮ですが、
事業のツボの第3は、事業の独自性、差別化要因です。

1) BigWave(いい波)       
2) GoodTeam(チームワーク)

3) Only One (差別化・独自性) ← 「本日のテーマ」
4) Profit Structure(儲けの構造)
5) Good Heart (心)

どんな事業でも、顧客の視点からみて、
「違い」がなければその店を訪れたり、
そのサービスを利用したりする強い動機がありません。
ですから、例えば飲食業であれば
「お客さんが他でもない自分の店で食事をするのはなぜか?」
という質問に真摯に答える必要があります。

きっとその答えは、
「場所がいいから、宣伝をしっかりやっているから、
味がいいから・・・」
といったようなところになると思います。

事業の独自性・差別化ポイントを考えるにあたっては、
つぎの2つの大事な質問を自分になげかけて、
それにYESと答えられる必要があります。

質問1:
「それらの理由というのは、お客さんにとってものスゴイことか?」
お客さんに対するアピールポイントが、
圧倒的にスゴクなければ、つまりその事業はスゴクないのです。

質問2:
「そのスゴイことは、ほかの人に簡単にマネできるだろうか?」
当然ですが、すぐに真似されるスゴサはスゴクないのです。

実は、この差別化というのは、
なにも事業にばかりあてはまることでもありません。
会社に勤めているのであれば、次のような質問に変わります。

質問1:
「私がサラリーマンとして(他と比較して)
圧倒的にスゴイことは何か?」
質問2:「そして、それはほかの人にはできないのか?」

私がコンサルタントであったころ、
当時同僚の80%以上が東大の出身で、
しかも性格も人間性もダントツの人間たちでした。
頭の良さも言うまでもなく。
そんななか、私は多いに悩みました。
今の俺には、なんの勝ち目もない。
どうしたらいいか?

そこで、私は3つのサークルを自分に設定して
少なくとも日本で一番のコンサルタントとして
独自性を磨くことにしました。


純粋にコンサルティング能力という意味では、
私はたぶん日本で良くて100位、
悪ければ200位ぐらいだったように思います。
しかし、私は、クライアントの話を良く聞き、
本当に言いたいことを引き出し、
それをうまく表現してあげる能力に優れていました。
すると100人の競争の中で、
コミュニケーション能力という評価軸を入れると、
30位ぐらいになるはずです。
そして、その30人の中で、英語も中国語も韓国語もできるとなると、
きっと私ひとりのはずです。

こうして、私は、
おそらく自分が設定した枠の中では日本一であったはずです。

自分で日本一だなんていって
頭がおかしくなってしまったのではないか
と思われる方もいるかもしれませんが、
いいたいことは次のことです。

自分をどう仕立て上げるかは自分で決めること。
そしてそれを他人にうまく伝えることで
自分を差別化することができる。

考えてもみてください。日本一なんて簡単なのです。

昔私の友人に東大を出てたこ焼き屋になった男がいました。
彼は、東大で学んだ熱力学の理論が
たこ焼きを焼くのに役立っていると言っていましたが、
東大出身のたこ焼き屋さんとしては彼は間違いなく日本一です。


2008年10月6日(月) <<前へ  次へ>>