私の父はジュエリーデザイナーです。
父の作るジュエリーは芸術品だと思います。
私は幸いにして
そんな父のもとで一緒に仕事をすることができました。
その中で父がさりげなく言っていたことで、
とても印象のあった言葉があります。
「結局人は見た目が大事だから、その為には見るもの、
見えるもの全てのディテールにこだわらないといけない」
「いいジュエリーを作る事はもちろん当たり前のことで、
店内にも、作るその人にも全てに余裕がなければ、
お客様は安心してお買い物を楽しんではくれない」
ということを言いました。
そのときは意味もあまりわからず話半分で聞いていましたが、
中国に来ていろいろなサービス業を見て
真っ先に思い出したのはこの言葉でした。
お客様がいかに気分よく
楽しんで過ごしていただけるかについて考えると、
今の商売で必要なのは、いい商品、清潔な店内、
清潔感のある従業員、そして細やかなサービス、
といったあたりが今の思いつくところです。
すなわちこれらが揃って、
はじめて父のいうところの余裕のある商売ができる、
のではないだろうかと思いました。
私の職業とジュエリーは、
職種は違えど広い目で見れば同じサービス業だといえます。
お客様の求めるもの、
安心して楽しんでいただけるようなサービス、
モノ、人とは何かをということを
今一度考えさせられた言葉でした。
とはいえ何よりまず自分に余裕がないといけませんね。
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