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25.父の言葉
私の父はジュエリーデザイナーです。
父の作るジュエリーは芸術品だと思います。
私は幸いにして
そんな父のもとで一緒に仕事をすることができました。
その中で父がさりげなく言っていたことで、
とても印象のあった言葉があります。

「結局人は見た目が大事だから、その為には見るもの、
見えるもの全てのディテールにこだわらないといけない」
「いいジュエリーを作る事はもちろん当たり前のことで、
店内にも、作るその人にも全てに余裕がなければ、
お客様は安心してお買い物を楽しんではくれない」
ということを言いました。

そのときは意味もあまりわからず話半分で聞いていましたが、
中国に来ていろいろなサービス業を見て
真っ先に思い出したのはこの言葉でした。

お客様がいかに気分よく
楽しんで過ごしていただけるかについて考えると、
今の商売で必要なのは、いい商品、清潔な店内、
清潔感のある従業員、そして細やかなサービス、
といったあたりが今の思いつくところです。
すなわちこれらが揃って、
はじめて父のいうところの余裕のある商売ができる、
のではないだろうかと思いました。

私の職業とジュエリーは、
職種は違えど広い目で見れば同じサービス業だといえます。
お客様の求めるもの、
安心して楽しんでいただけるようなサービス、
モノ、人とは何かをということを
今一度考えさせられた言葉でした。
とはいえ何よりまず自分に余裕がないといけませんね。


2009年6月24日

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