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10.旧天地がくれたもの
私にとって第二の故郷である旧天地に初めて来たのは
去年の10月です。
あれから早一年が経ちました。

はじめに上海に来た時は多くの心配事がありました。
言葉、習慣、文化など考えればきりがない程です。
しかし、予想に反してそれらの多くの心配事は
旧天地で解消されていきました。

まず何よりも一番の懸念であったのは言葉です。
当初中国語がまったく話せなかった私は
中国語なんて果たして喋れるようになるのかと思っていました。
しかし、旧天地は多くの外国人が訪れる場所で、
一番多いのは欧米系で、日本人も多く、
中国人も欧米文化や日本文化を理解している人が多いです。
旧天地には多くの外国人と、英語を話せる中国人が多く、
それが私にとってはとても救われたことでした。
私自身の英語はいい加減なものですが、
過去に欧米に旅行や短期留学もした事があり、
まったく話せないわけではありません。
もしはじめから中国語だけしか通じない場所だったら、
もっと大変だったのではないかと思います。
旧天地ですぐに日本人、欧米人、そして中国人と
たくさんの人種の友達ができました。
そしてここで多くの友達がやさしく中国語を教えてくれました。
そうしていく中で中国語はある程度上達しましたが、
同時に英語も上達した事が予想外なことだったと思います。

そして仕事面では店員にも恵まれました。
私はお店で一番大事なのは店員だと思っています。
中国では店員のレベルで
店全体のレベルがわかるといっても過言ではないと思います。
特に中国では店主は店員のことで
大変苦労をされているという話をよく聞きます。
それほど日本と比べて
店員のサービスが往々にして悪いということです。
今の店員は旧天地でできた友達が紹介してくれたのですが、
その店員がまた友達を呼び、今の店舗を支えてくれています。
皆仕事も真面目で愛想もいいです。

このように旧天地は多くのかけがえのないものを与えてくれました。
これからますます発展していく上海で、
旧天地に恩返しができたらと思っています。


2008年11月12日

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