■柳田洋・北京からの画像便り No.382 ■


イタリア料理・アニーズ
私がよくデリバリーをお願いしている
イタリア料理・アニーズのピザの箱です。
このアニーズ、ピザ1枚50-70元(650-910円)と
北京の物価水準からすると
かなり高めの値段設定なのですが、
破竹の勢いで毎年のように支店を出し、
今では北京市内に
7店を構えるまでになっています。
北京では「おいしいものをちょっとだけ」の
フランス料理は全く流行りませんが、
「ピザやパスタでお腹いっぱい」の
イタリア料理は大人気です。
量が多くてお腹がいっぱいになることもそうですが、
元々、米よりも麺や饅頭(まんとう)を主食とする
中国の北方に属する北京では、
ピザやパスタを抵抗なく受け入れる
素地もあったのでしょう。
アニーズ躍進のもう一つの理由は、
デリバリーに力を入れていることにあると私は見ています。
アニーズは支店を開店すると、
周辺の住宅に徹底的に
デリバリーメニューを配ります。
そして、専門のデリバリー要員を抱えて、
オーダーが集中するであろう休日の昼時でも、
お客さんを長い時間待たせることなく、
迅速にアツアツのピザやパスタを届けます。
それにマクドナルドのように、
配達料金を取るようなこともしません。
人件費より店舗の賃貸料金の方がずっと高い北京では、
デリバリーの充実が飲食店経営成功の
1つの要因になるのではないか、
と私は思います。

撮影日2010年2月16日(火)
撮影:柳田洋


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