第1451回
日本と日本人の本当の姿

今年の日中国交正常化40周年を記念して、
中国では日中の歴史に埋もれた感動秘話を収録する
テレビドキュメンタリーの制作が進められています。

番組名は「暖流(ぬぁんりゅう)」。
日中両国の国民感情を改善したいという
願いが込められているのだそうです。
番組は1回60分の6回シリーズ。
今年9月に日中両国で放映される予定です。

内容は日中戦争中の1940年、中国側の将軍が
戦火で両親を失った日本人の女児を保護して日本軍に引き渡し、
40年後に北京で再開を果たした話、
中国の砂漠緑化に貢献した鳥取大学の故遠山名誉教授の話、
東日本大震災での中国側の支援活動の話など、
日常的なマスコミの報道ではあまり取り上げられない
秘話を紹介することになるようです。

また、われらが北京稲門会の副会長で、
中国中央電視台(CCTV)の解説委員である
章弘(ぢゃんほん)さんも、
今年秋、40周年を記念して、日本を正しく理解するための
ドキュメンタリー番組を放映するべく準備を進めています。

番組名はズバリ「日本(りーべん)」。
着物、畳、神社とはどういうものなのか?
日本ではどういう経緯で義務教育制度ができたのか?
トヨタ、パナソニック、ソニーは
どうやって世界的な企業に成長したのか?などなど、
早稲田大学に留学した日本の専門家の立場から、
中国の国民に日本と日本人の本当の姿を
正確に伝えることを目指すのだそうです。

こうした日中間の知られざる秘話や、
日本を正確に理解するためのドキュメンタリー番組は、
普段、中国人を虐殺する日本兵が登場する戦争ドラマと、
外交的にぶつかる日中関係を報道するニュースでしか
日本との接点がなかった多くの中国の人たちの
偏った日本観を修正してくれることになるでしょう。

日本の外務省の40周年記念事業の方針も
「中国の各大都市で
大規模な日中友好イベントをぶち上げる」
というようなものではなく、
「草の根」、「内陸部」、「相互理解」などが
キーワードとなっています。
今まで本当の日本や日本人と
直接接点がなかった多くの人たちに、
日本という国を正しく理解してもらう、
ということが目的なのでしょう。

2012年日中国交正常化40周年記念事業
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/jc40th/index.html

こうした日中双方が準備している
数々の40周年記念事業によって、
より多くの中国の人たちに日本や日本人の
本当の姿を理解して頂けたら良いなと思います。
そして、中国の人たちが日本人を見ても
「ミシミシ」と話しかけないで頂けるようになったら
もっと良いなと思います。





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2012年1月20日(金)

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