第1135回
カネで買える新聞記事

パブリシティについていろいろ調べているうちに、
「中国では新聞記事はカネで買える」
ということがわかってきました。

インターネットで調べていると、
企業のプレスリリースを新聞記事にすることを
請け負う業者がたくさんあることもわかりました。

そこで当社はそうした業者のうちの1社と連絡を取り、
新聞にVIP引越の記事を載せてもらうことにしました。
選んだ新聞は、発行部数200万部を誇り、
企業家や文化人など高所得者層に愛読されている
国際ニュースを中心とした全国紙
「環球時報(ほぁんちょうしーばお)」と、
発行部数は80万部ながら、
20-30歳代のホワイトカラーから
絶大な人気を誇る北京の地元紙
「北京青年報(べいじんちんにぃえんばお)」の2紙です。

料金は「環球時報」が
題字36元(468円)/字、本文6元(78円)/字、
「北京青年報」は
題字24元(312円)/字、本文4元(52円)/字でした。
このため、題字10字、本文300字の記事の場合、
「環球時報」が2160元(28,080円)、
「北京青年報」は1440元(18,720円)を払えば、
確実に記事にしてもらえる、ということになります。

当社が払ったおカネが、新聞社の収入になるのか、
もしくは記者個人のポケットに入るのかは
あえて訊かなかったのですが、
業者によれば「確実に記事にしてもらえる得意な新聞社と、
記事にしてもらえるか保証できない不得意な新聞社がある」
とのことでしたので、
やはり業者と記者の人間関係の上に成り立った
後者である可能性が高いのではないかと思います。

そして、先日、めでたく「環球時報」と「北京青年報」に
下記のような当社のVIP引越の記事が掲載されました。

2009年10月28日付「環球時報」


2009年11月6日付「北京青年報」

さて、その効果は...。

おかげさまで記事が掲載されてから数日は、
たくさんの電話がかかってきました。
しかし、その電話は全て
「うちに広告を載せませんか」という売り込みの電話で、
中には「他社よりも安く記事にできますよ」
という他の新聞掲載業者からの電話もありました。

発行部数が200万部とか80万部の
大新聞に掲載される新聞記事が、
数千元(数万円)で買えるのならば
安いものだと思ったのですが、
世の中、うまくいかないものです。


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2010年1月18日(月)

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