第406回
北京の「ダメ男」たち

北京で中国人スタッフを雇うなら、女性に限る。
今、私は本気でそう思っています。

会社の金をちょろまかすのも「男」。
取引先からキックバックをもらうのも「男」。
楽して儲ける事ばっかり考えているのも「男」。
トラブルが起こると逃げるのも「男」。
能力もないのにプライドだけはやたら高いのも「男」。

なにか、ろくでもない事が起こると、
だいたい当事者は「男」です。

単に私に「男運」が無いだけで、
北京には優秀で一生懸命仕事をする男性が
たくさんいるのかもしれませんが、
私が男性を雇うと、かなりの確率で
こうした「ダメ男」に当たってしまいます。

彼らは会社の金をちょろまかしたり、
取引先からキックバックをもらうのは、
自分の権限を利用した
正当な権利だと思っている節がありますし、
努力するのが嫌いなので、楽してどかんと儲かる
山師みたいな話ばかりしています。

トラブルが起こると、女性ほど度胸がありませんので、
「俺のせいじゃない」と言って逃げますし、
たいした能力もないのに、自分は非常に優秀な人間で、
「俺はこんな所でくすぶってる玉じゃない」
と思っています。

雇う側からしてみれば、
使いにくい事この上ないので、
できれば、あまり雇いたくないのですが、
どうしても「ダメ男」を使わざるを得ない事になったら、
個人の仕事の実績が、給料に直結する様な、
歩合制の仕事をやってもらうのが良いかと思います。

多分、実績が上がらないと、自分の無能さを棚に上げて、
「買わないお客が悪い」とか、「商品が悪い」とか、
いろんな言い訳を言うんでしょうが、
歩合制なら腹も立たない、というものです。

こうした北京の「ダメ男」たちに対して、
北京の女性は圧倒的に優秀な人が多いです。、
仕事に対する姿勢もまじめで、変な野心がなく、
目の前の仕事を一生懸命やってくれます。

そんなこんなで、いろいろ紆余曲折はありましたが、
男性スタッフは解雇したり、
自分から辞めていったりした結果、
現在、当社の中国人スタッフは、
全員女性になってしまいました。


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