第402回
地震のない街
最近、日本では、大きな地震が多くなっています。
新潟、福岡、そして先月は千葉でも。
更に、マグニチュード8規模の東南海地震、南海地震が、
今後30年以内に起きる確率は、
それぞれ60%、50%と言われています。
地震は予防する事ができませんので、
地震の被害に遭いたくなかったら、
地震のない街に移り住むしかありません。
その点、北京は地震がほとんどありませんので、
地震を恐れる人の移住先としては最適です。
私は北京に来て9年、
その間、体に感じる地震は2回しか体験していません。
こんな土地で育った人が、
日本に留学に行ったりすると、
地震の多さにものすごい恐怖を感じる様です。
更に、震度2とか、震度3とかでは、
全く動じない日本人にも非常に驚く様です。
「だって、地面が揺れてるんですよっ!
なんで日本人はあんなに平然としていられるんですかっ!」
地震がほとんどありませんので、
北京の街の建築物の構造は、
地震が来る事を全く想定していません。
北京のオフィスビルやマンションを見ると、
10階建ぐらいまではレンガで、
30階建ぐらいまでは鉄筋コンクリートで作られています。
日本の様に鉄骨が組まれているのは、
50階建前後の超高層ビルだけです。
こんなですので、
北京で大きな地震があったら、
多分、ほとんどの建物が倒壊して、
多数の死者が出るものと思われます。
しかし、だからといって、
建築物を全部耐震構造にしていたら、
ものすごいお金がかかります。
「今まで全く無くて、
これからもありそうもないものの為に、
なんでそんなお金をかけなきゃならないんだ」
というのが、北京の人たちの考え方です。
これは地震に限らず、洪水に対してもそうです。
北京ではほとんど雨が降りませんので、
道路には日本の様な側溝がありません。
ですので、たまに大雨が降ると、
街中、水浸しになってしまいます。
おおらか、と言えば、おおらかなのですが、
北京の街が災害に弱い構造になっている事は事実です。
北京の街に大きな災害が襲いかからない事を
祈るばかりです。
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