第353回
中国で暴動頻発!

最近、中国で暴動が頻発しています。

昨年10月には、重慶市で、
市民同士のけんかが発端となって、
「当局者が市民を殴った」との誤ったうわさが流れ、
数万人の民衆が政府庁舎を取り囲み、
パトカーに火をつけるなどの暴動に発展、
警官隊が出動し、
催涙弾やゴム弾で暴動を鎮圧しました。

11月には、広東省掲陽市で、
橋の通行料支払いを拒否した女性が、
料金所の職員に口論の末殴られた事をきっかけに、
3万人の民衆が集結、
料金所にガソリンをまいて放火しました。
更に、消火に来た消防車が
民衆の中の老人をひき殺した為、
民衆は消防車にも放火、
消防士を袋だたきにしました。
当局は武装警察官数百人を出動させ、
暴動を鎮圧しました。

12月には、広西チワン族自治区欽州市で、
道端で大道芸をしていた身体障害者が、
都市管理局の役人から暴行を受けた事をきっかけに、
1,000人以上の民衆が都市管理局に押しかけ、
ガラスを割ったりした為、
警官隊が出動しました。

また、年末には、広東省東莞市で、
バイク事故をめぐって、
湖南省出身の男性が
警察官に殴られて死亡した為、
男性の親族らが警察に対し、補償を要求。
警察がとりあわなかった為、親族と警察が衝突、
そこに普段から警察の横暴な振る舞いに
腹を立てていた出稼ぎ労働者5万人が加勢し
暴動に発展、
パトカー4台が焼かれ、
警察官10数人が負傷しました。

以前の中国では、
政府当局を標的とした暴動が起こる、
などという事はあり得ませんでした。

政府当局、すなわち、中国共産党に楯突けば、
「国家反逆罪」で死刑になる可能性も十分あるからです。

しかし、そうしたリスクを承知の上で、
民衆が暴動に参加する、という事は、
中国共産党に対する怒り、不信感が
一触即発の状態まで高まっている、
という事を物語っています。


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