第221回
ベジタリアン生活のススメ
日本人は今回の肉不足を良い機会と捉えて、
脱肉食を図った方が良いかもしれません。
私が思うに、日本人は肉を食べ過ぎです。
私は中国で生活するようになって、
日本にいる時より野菜を食べる機会がはるかに多くなり、
大変良かったと思っています。
中国は野菜が豊富で、しかも安いです。
近所の自由市場に行けば、
スーパーの袋いっぱいいっぱいに野菜を買っても、
20元(300円)ほどで済みます。
これは日本人と中国人の収入格差を考慮したとしても割安です。
首都北京もちょっと郊外にいけば、
まだまだ広大な畑が広がっていますので、
野菜の供給には事欠きません。
北京近郊の農民は、朝早く、
採れたての野菜を満載したトラックや馬車で、
街中の自由市場に乗り付け、
おのおの自分が借りている場所で野菜を売ります。
その日の採れたての野菜ですので新鮮ですし、
中国の野菜は昔の日本の野菜の様に、
それぞれ野菜本来の味があり、とてもおいしいのです。
中国料理でも野菜はふんだんに使われます。
肉料理もだいたい野菜と一緒に炒めたり、
煮たりして出てきますし、
それとは別に野菜だけの料理もとりますので、
1食当たりの野菜の摂取量は非常に多いと思います。
一方の日本では、野菜を意識してたくさん食べないと、
すぐに野菜不足になってしまう様な感じがします。
特に、外食が続くと、
どうしても肉とご飯や麺などを
食べる機会が多くなってしまい、
野菜は肉料理の付け合せやサラダで
ちょっとだけしか摂れません。
そんな食生活をする一方で、
わざわざビタミン剤や
食物繊維の錠剤を買って飲むのは、
如何にも不自然です。
中国の様に、いろいろな野菜を
おいしく料理して食べているうちに、
自然に健康になる、というのが、
理想的なのではないでしょうか。
最近、日本のテレビでは、
連日の様に食の安全性に関する報道がなされています。
しかし、肉不足を嘆くよりも、
今回の事態をポジティブに捉えて、
ベジタリアン生活を楽しんでみる、
というのは如何でしょうか。
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