第60回
経営学! 基本の基本のキホン。その1の続き

コレが損益分岐点の計算式です。いちいち前回のページに戻るのも面倒ですから、も一度掲載しました。
それじゃ、各項目の内容を紹介していきます。

まず固定費。これは人件費(註1)やパソコンなどの設備投資(註2)、ADSLやFTTHなどの通信費、プロバイダ料金やレンタルサーバー料金、広告宣伝費など、一度発生すると売り上げに関係なく必要になる費用がコレに含まれます。

次に変動費。これには、商品・サービス・情報など、サイトで取り扱っている商品の仕入れ原価や、原材料費、外注費、運送料金など、売上高に比例して変動する費用が当てはまります。

では、1つの例をこの数式に当てはめてみましょう。まず、現在の売り上げを月額100万円、固定費を30万円、変動費を60万円と仮定します。広告宣伝費は無料の書き込み等を使用。有料広告は使用しないと仮定します。

で、当てはめてみたのが以下の数式です。

この数式を実際に計算してみると、出てきた数値は750,000。ということはビジネスの損益分岐点=750,000円。つまり売り上げが75万円を超えた時点から、事業は儲けを生み出すのです。いわゆる「事業が軌道に乗った」っていう状態ですね。

損益分岐点が教えてくれることはコレだけじゃありません。

ビジネスが赤字の場合には、固定費と変動費をどの程度削れば黒字化できるのか?

この計算がスグにできます。削ったと仮定した固定費や変動費を数式に入れて計算すると、損益分岐点が下がり、その数値を明確に教えてくれるのです。

また、人材を雇用したり、仕事を外注したりすると、固定費や変動費がアップして、当然ながら損益分岐点も上昇してしまいます。しかし、その上昇した損益分岐点は、前と同じ収益率を確保するためには、新規雇用者や外注がどの程度売り上げをアップさせてくれれば良いのか、という数値を具体的に教えてくれるのです。

ね、なかなか使えるヤツでしょ? ちなみに銀行などと折衝する時には、この損益分岐点が絶対必要になるんで、計算方法を覚えておいて損は無いですヨ。

経営学基本のキホンの続きはまたいつかやりまっせ!


註1: 個人の場合は自分の給料ですね。

註2: 原価償却の計算まですればベストです。


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2002年12月19日(木)

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