弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第772回
邱さんの顧問弁護士

邱さんは、アイデアマンでたくさんの事業を手掛けていました。
うまく行くものもあれば、
うまく行かないものあります。
新規事業を始める際は今後どういうリスクがあり、
どのようなトラブルが予想されるか検討して
契約などを進める必要があります。

うまく行かない事業はどのように撤退するかを
検討する必要があります。

その他事業をしていればトラブルは付き物で、
それは邱さんも例外ではありません。
それらの相談に乗るのが顧問弁護士の仕事です。

裁判を担当して邱さんから信用してもらったのか、
邱さんは、僕に邱さん及び邱さんのグループ会社の
顧問弁護士を依頼されました。

邱さんの秘書の方から聞くと、
以前にも邱さんには顧問弁護士はいたけれども、
邱さんはあまり顧問弁護士に意見を聞いたりしなかったそうです。

邱さんはあまり専門家という人種を
信用していなかったところがあるようです。

しかし、何件かの裁判を経て、
また、日ごろの相談に対する
アドバイスを気に入ってもらえてのか、
僕が顧問弁護士になってから、
邱さんは秘書の方に何かにつけて
「顧問弁護士に聞いて」と言うようになったそうです。

邱さんの顧問弁護士になったころは、
まだ僕も30代でしたから、
邱さんのような大人物が僕のような若い弁護士を信用してくれて、
「顧問弁護士に聞いて」と言ってくれるようになったことは、
弁護士冥利に尽きるというか、うれしかったですね。 


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2012年8月23日(木)

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