弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第357回
ドラマ「ホカベン」

4月から、上戸彩さんが主演の
「ホカベン」というドラマが始まりました。

「ホカベン」というタイトルは、
なりたてでほかほかの新人弁護士と
できたてほかほかの弁当をかけているほんわりとしたイメージで、
主演が上戸彩さんということもあり、
優しいドラマなのかなと思っていました。

上戸彩扮する新人弁護士は、
新人弁護士らしく弱者救済、
社会正義の実現のために仕事をしたいと張り切って仕事に望みます。
ここまでは、想定どおりでした。

しかし、初めて担当した離婚事件では、
依頼者から役立たずと言われ、
挙句にその依頼者は弁護士が頼りにならないことから
自ら夫を殺そうとして殺人未遂を起こしてしまうという
弁護士にとって情けない状況になってしまいます。

また、破産の申立をしてあげ感謝されるべき依頼者からは、
逆に弁護過誤とクレームを受けてしまうという
これまた弁護士にとってショックな事態に追い込まれてしまいます。

このように「ホカベン」は、
その名前から当初予想していたストーリーからすると
かなりシビアなドラマです。

これまでの弁護士のドラマは、刑事事件が多く、
しかも、有能な弁護士が真犯人を見つけて
依頼者の無罪を勝ち取るという、
正に、弱者救済、社会正義の実現の話が多いです。

しかし、この「ホカベン」では、
取り扱うのはみなさんの生活に関係する民事事件で、
しかも、主人公の弁護士は、完璧でもなく、
依頼者や相手との関係を考えて迷いながら、
事件を解決しようとします。

このドラマを見てもらうと、
弁護士の仕事も大変なんだなと思ってもらえるかもしれません。
実際の弁護士は、
主人公の弁護士よりも、
もう少し有能な人が多いとは思いますが、
迷いながらトラブルを解決していくのは同じです。





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2008年5月15日(木)

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