弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第345回
入社おめでとうございます

今日は、丁度4月1日なので、
今日から、会社勤務という方も多いと思います。

新入社員の方は、しばらくは、
「最近の若者は・・・」と言われると思います。
僕たちの前後の世代は、
上の世代から理解不能の存在として「新人類」と言われたものです。
しかし、今、新入社員の方々に、
「最近の若者は・・・」というのは、
その新人類世代だと思います。

そして、今、新入社員のみなさんも、
10年、20年したら、新入社員の方々に向かって、
「最近の若者は・・・」と言うはずなので、
「最近の若者は・・・」と言ったところで、
あまり意味はなく、全然気にする必要はありません。

新入社員のみなさんは、
正社員として就職しようと思ったけれども
思うように就職できなかった人が多く出た
平成8年から平成17年くらいの人たちからすると、
かなり恵まれています。

社会の仕組みがまるでわからない学生が、
会社に就職することは、
たとえ、その後会社に不満をもって独立するとしても、
会社の中で社会を現実に学ぶ機会になるからです。

僕は、弁護士になりたくて、
難しい試験を受けてまで弁護士になりました。
しかし、弁護士になる前には、
弁護士の仕事は、よくわからなかったし、
「こんなはずではなかった」
と思うことや仕事上つらいこともありました。
もちろん、弁護士になって14年目の今でも、
仕事上つらいことはあります。

みなさんは、これまで、
費用対効果や利益などを考えなくてよい友達や
家族としか付き合っておらず、
社会のことを全く知らないのですから、
会社で仕事をして、「こんなはずじゃなかった」ということも、
たくさんあると思います。

でも、社会人として、3年も5年も経てば、
そんなの当たり前と思えることも多いはずです。
そして、経験を積めば、
それに対しうまく立ち回れるようになるはずです。
だから、みなさんが入社して、
会社全体の仕組みや業界全体の流れがわかるまでは、
つらいことがあっても辞めないでください。

新入社員のみなさんは、給料をもらいながら、
会社、業界、社会を、学ぶ機会が与えられたのです。
だから、入社おめでとうございます。





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2008年4月1日(火)

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