弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第317回
小泉改革が「格差」を拡大したのか?

最近、話題の「格差」論議ですが、
この「格差」は、
小泉改革が原因で拡大したのでしょうか?

僕は、朝日新聞と日経新聞を毎日ざっと読み、
テレビのニュースを不定期にみるくらいなので、
よくわかりません。
小泉改革のどの制度改革が「格差」を生んだ
というように報道してくれればわかりやすいのですが、
そのような報道は目にしていません。
知っている方は教えてください。

このように、
どの改革が格差を生んだのか明確にならないまま、
「小泉改革が格差を生んだ」
というスローガンが一人歩きしてしまうと、
全ての改革が止まってしまうことにもなりかねません。

僕自身は、結局、格差の原因は、
国の財政や企業の経営に、
余裕がなくなったということだと考えています。
バブル崩壊後、
国の借金はかなり増えました。
中国などの新興国の発展により企業の競争は厳しくなりました。
このような状況で、
国がこれまでのように公共事業を継続していけば、
財政が破綻します。
企業も、全員に高い賃金を支払えば、
競争に負け破綻してしまいます。

バブル崩壊後の長期不況のつけが、
低賃金労働者の増加という格差を生み出したと思うのです。
ここ2,3年少し景気が良くなって来ましたが、
バブル崩壊後の不況は17年も続いたのです。
僕みたいな単純な人間は、
バブル崩壊後の不況と同じくらいの間好景気が続かないと
格差は解消できないと考えてしまうのですが、
どうなのでしょうか?

僕は、
格差を改革のせいにして改革しない→
改革しないと無駄遣いが増える→
無駄遣いが増えると財政が苦しくなる→
財政が苦しくなると弱者救済ができない→
弱者が救済できないと格差が広がる
ということになる気がしています。





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2007年12月20日(木)

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