第309回
サラリーマン社長はリスクが取れない
もう大分前になりますが、
ユニクロのオーナー社長の後継者として指名された社長が、
会社の成長規模が小さいという理由で、
社長を辞めることとなり、
オーナー社長が復帰したということがありました。
一般的に、
ハイリスクハイリターン、
ローリスクローリターンと言われています。
いずれにせよ、利益を得るには、
リスクを取らなければなりません。
オーナー社長は、ゼロから会社を大きくしているのであって、
もともとゼロなので、ゼロになるリスクも取ることは可能です。
また、オーナー社長にとって会社は文字通り自分のものなので、
損をしても、自分が損をするだけだからよいと考えやすいです。
したがって、オーナー社長は、
大きな利益が見込めると思えば、
高いリスクを負担することも可能です。
カリスマ性という点からも、無から会社を興して、
数々のピンチを乗り越えて、
会社を大きくするという離れ業を行なったオーナー社長が
高い成長のためにハイリスクの事業を行うと言えば、
従業員やその他の関係者もそれに従うでしょう。
これに対し、サラリーマン社長は、
既に出来上がった会社を引き継いでいますから、
それを維持して当たり前、
損をさせようものなら、無能呼ばわりされてしまいます。
また、自分の会社ではありません。
大きな赤字を出せば、
オーナーからクビにされるでしょう。
従業員や関係者も、
オーナーに比べて大きな成功体験のないサラリーマン社長が
ハイリスクの事業を行なうといったら、
無謀だから辞めろと言うでしょう。
そういう理由から、
サラリーマン社長がまともな人ならまともな人なほど、
リスクをあまり取らずに堅い経営方針を採るのです。
サラリーマン社長は、
創業者社長と比べられる二代目社長と似ている面があります。
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