第155回
地主の方は借地の整理を
世の中には、
たくさん土地を持っている方がいらっしゃいます。
戦後すぐのころに
たくさん土地を持っていた方は、
適当に住み着いて
家を立てたような人に
そのまま地代を取って
貸してあるというケースも多いのです。
そのような方は、
他にも財産があって、
毎年あるいは毎月一定の地代を
払ってもらっていれば、
特に値上げもせず
利用方法にも
文句を言わなかったりします。
こうして長期間放っておいている間に、
お互いよくわからない状態になってしまいます。
建物は、いつのまにか増築され、
借地の範囲が
当初と違って広がっていることもあります。
建物の構造が
木造から鉄筋に変わっているかもしれません。
建物が譲渡され、
当初借りていた人とは
関係ない人が使用しているかもしれません。
借地人の方は別に自宅を持っていて、
借地上の建物が
空き家になっているケースもあります。
建物が取り壊され、
駐車場になっていたというケースも考えられます。
地主の方で、それでよければかまいませんが、
このような状態で放っておくと、
いざ何かあったときに、
すぐに対処することができなくなってしまいます。
例えば、相続が起きて、
子供の代で借地を分けようとしても、
子供は誰に貸している
どの部分をもらったらよいかも決められません。
地代の値上げを交渉しようと思っても、
交渉相手である借主が誰か
特定することもわからなかったりします。
そこで、たくさん土地を持っていて、
地代をもらうだけで
何十年間も放置してある方は、
借地1件1件について
どうなっているのか確認して、
整理した方が良いかもしれません。
僕も含めて
土地をたくさん持っていない人には
理解できないことですが、
世の中には、
このような地主さんが実際にいるのです。
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