弁護士・高島秀行さんの
読んだらわかる訴訟の話

第9回
弁護士はどこに?

訴えられたら弁護士に相談に行くということは、
みなさんご存知のことでしょう。
ただ、その相談に行く
「弁護士がどこにいるのかわからない」
「弁護士に知り合いがいない」
という話をよく聞きます。
その理由は、弁護士が少ないから、
などと言われていますが、
僕は違うと考えています。

弁護士がこれまで広告を禁止されていたということと、
法律事務所は裁判所の近くに集中していて、
みなさんの住んでいる近所にはないことが
原因だと思います。

弁護士は、平成12年9月まで広告を禁止されていました。
これでは、普通の人は
弁護士の情報を入手できないわけですから、
どこにどんな弁護士がいるのかわからないというのは、
もっともな話です。
以前は、ホームページも広告に当たるので
禁止されていたのです。

広告が自由化されて、3年経ちました。
弁護士のテレビ広告はありませんが、
ホームページはたくさんあります。
弁護士や法律事務所のキーワードで検索すると、
それだけでは絞りきれないくらいヒットします。

ちなみに、僕も、ホームページは作っています。
これで、3年前よりは、
弁護士の情報を入手してから
弁護士に相談できるようにはなっているはずです。

ただし、あくまでも広告だということを
頭に入れておいてください。
特に、電車の中などに掲載されている
借金の整理の広告は要注意です。
弁護士が名義貸しをして
弁護士でない者に借金の整理業務をやらせている、
あるいは弁護士1人で何人もの事務員を雇い、
全部事務員任せにしている可能性があります。

全部が全部そういう弁護士ではないかもしれませんが、
そういう弁護士に当たってしまう可能性があるので、
広告を見て相談に行くのは避けた方がいいでしょう。
借金の整理の相談は、
最寄りの弁護士会に相談してください。


←前回記事へ 2003年9月30日(火) 次回記事へ→
過去記事へ
ホーム
最新記事へ