弁護士・高島秀行さんの
読んだらわかる訴訟の話

第8回
訴えられたら、弁護士に相談しよう。

訴えられたら、
裁判所から送られてきた書類を全部持って、
弁護士に相談に行きましょう。

訴えられたら、一番気になるのが、
自分の言い分と相手の言い分と
どちらが裁判で通る見込みが高いのか
ということだと思います。

これを相談する相手としては、
法律と訴訟の専門家である弁護士しかいません。
(厳密には、平成15年4月から
司法書士も簡易裁判所の事件に限り
受任できることとなりましたので、
司法書士にも相談できます。
しかし、司法書士の取り扱える範囲は
90万円以下の事件に限定されているし、
能力経験も未知数なので、敢えてこのように書きます。)

弁護士に、訴状を見せて、
相手方の言い分を説明し、
それに対するこちらの言い分を説明し、
相手方の請求が通りそうなのか訴訟の見込みについて、
弁護士に聞いてみましょう。

こちらの言い分が通りそうであれば、
弁護士を立てて争うということになるでしょう。
こちらの言い分が通らなさそうな場合は、
弁護士を立てて争うのか迷うところです。
争っても無駄なのであれば、
認めてしまって相手の言うとおり支払うというのも
1つの方法だからです。

ただ、相手に支払うとしても、
分割払いにしてもらうとか、
減額してもらうという解決を探る方法もあります。
その場合には、弁護士にやってもらった方が
よいケースが多いと思います。
相手の主張に対し、
ある程度反撃をしないと、
相手もなかなか譲歩してはくれないからです。
また、交渉についても弁護士の方が慣れているからです。

相談したケースについて、
訴訟の見込みとそれに対して
どういう方法があるかについて、尋ねたら、
弁護士に依頼した場合
いくらになるか説明してもらいましょう。

いくら弁護士に頼んだ方がよいからと言っても、
費用が高くかかるのであれば、
自分でやるという選択もあるからです。

みなさん、弁護士に依頼したら
いくらかかるかが一番気になるところでしょうが、
なかなか費用については、
弁護士に聞きづらいようです。
しかし、費用については、決めておかないと、
後で気まずい思いをすることになりますから、
必ず、説明してもらいましょう。

弁護士もサービス業ですから、
費用を明確にするのは当たり前のことですし、
事件を受任するときに報酬について
説明しなければならないことになっていますから、
遠慮なく聞きましょう。


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