第28回
返済が遅れたら内容証明が来ます。

返済が遅れると、銀行から葉書が来たり、
担当者から返済が遅れているので支払って欲しいという連絡が来ます。

この時点で、分割金を返済していれば、延滞金を上乗せするだけで、
元の約定どおり、支払って行けることとなります。

しかし、それでも支払わないという場合には、
銀行から、内容証明郵便で、請求が来るはずです。
この内容証明郵便の内容は、残額を一括で支払えというものです。

支払いが遅れると、期限の利益を喪失し、残額を一括で請求されることに
なります。
しかし、通常の銀行の契約書では、支払いが遅れたら
直ちに期限の利益を失う(一括支払義務が生じる)のではなくて、
銀行が期限の利益を失わせるという通知をしたら一括払いの義務が生じる
という記載になっています。

そこで、内容証明郵便で、期限の利益を失わせるから
残額を一括で支払いなさいという請求が来るわけです。

この文書が内容証明郵便で来る理由は、
内容証明郵便で、借主を脅かすことにあるわけではありません。

この場合は、内容証明郵便が届いた日に、期限の利益を失った、
即ち、残金を一括で弁済することとなったことの証明にするために、
内容証明郵便を利用したのです。

この内容証明郵便が来たときには、保証人が付いていれば、
保証人に請求が行きますし、土地や建物に担保として
抵当権が設定されていれば、抵当権を実行することとなります。

要するに、返済が遅れてしばらくしてから来る内容証明郵便は、
銀行からの最後通牒なのです。

週末の宿題
みなさん内容証明郵便って聞いたことはありますか?
内容証明郵便で出すとどんないいことがあるのでしょうか?
下の説明はあっているでしょうか?
間違っているでしょうか?
1 内容証明郵便を出しておくと、裁判で請求があると認められる。
2 内容証明郵便を出しておくと、貸し金について時効にかからない。
3 内容証明郵便は、国が郵便の内容が真実であると証明してくれる。


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2002年10月4日(金)

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