第5回
銀行が事業を始めようとする人にお金を貸さない理由を教えます。
これまで、法律講座という名前なのに、法律的な話はしてません。
皆さんがっかりしないでください。
法律をいくら知っていても、
自分のやろうとしていることが、企業の経営にどのような影響があるか、
それをすることはどういうことで、どういうこととなるのか、
それを知らないと法律を知っていてもどうしようもないのです。
法律の知識と経営に関する影響の関連を説明するのが、
この講座の目的であり、
まさに普通の大学の講義では教えないことなのです。
特にお金を借りる場合には、
後に予想されるトラブルはお金を返せないということだけですから、
まずお金を借りるには、利息と元本で、月々の返済はいくらになるのか、
その返済額に見合う収入が見込めるのかということが重要になるのです。
だって、後で返済ができないということは
月々の返済額に見合う収入がなくなったということでしょ。
銀行をはじめとする金融機関は、
お金を貸すときには、この点を慎重に調査します。
だから、これから事業を始めようとする人や
事業を始めたばかりの人には、お金を貸してくれません。
返済額に見合う収入が得られるかどうかわからないからです。
その事業がどのくらい儲かるかどうかは、
神様ぐらいにしかわかりません。
普通の人は、これまでどれくらい儲かってきたから、
今後もこれくらい儲かると考えるのが普通です。
だから、銀行もお金を借りたいという人から
これまでの実績を出してもらい、
その実績に見合う貸し出しをすることから、
過去の実績がない人に対しては判断しようがないという理由で
お金を貸さないわけです。
ただ、銀行に対しては、
それがお金を貸すことで利益を上げることを商売としている
プロのすることなのかという文句はありますが、
銀行が実績のない人にお金を貸さない理由はそういう理由なのです。
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