第96回 さて個人の「発生」が、社会全体の「進化」を追い越してしまうことから、全体の将来を占うには、進んだ人をみつけて、その人のことを観察するに限る。 商品企画も、広告も、いちばん大事なことは、だれをターゲットにするかということだ。この場合、ターゲットを「群」で考えるのが普通なわけだが、「群」で考えると一見わかりやすいように見えるけれども、その実、本質を見失うことになることになるのじゃないかという気がしている。 マーケティングという言葉からは、アンケート調査などの市場調査がイメージされるわけだが、数量的な調査の欠点は、一般大衆に聞いて、数量が多ければ大きな存在と考えることにある。 ぼくの考えでは、そのような一般大衆を対象として、いくら聞き取り調査したところで、ろくなヒントは得られない。彼らは追随しているにすぎない。 「この商品は30代の女性がターゲットです」というふうに商品がでてきて、その広告とか販促方法とかをぼくらが必死に考える。 |
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