西洋料理のオードブルにあたるものが、冷菜です。
本格的な一品料理を出す前に、
お酒を飲みながらつまむものですから、
お酒の肴の一種と考えてもよいてしょう。
一般に家庭で冷菜を出す場合は数は関係ありませんが、
お客料理のコースの一つとして最初に出す場合は、
六種類くらい出します。
もっとも、家庭料理としては、
冷菜よりも小菜を出すことが普通です。
●冷菜は肉類と海産物が中心です。
牛肉、豚肉、鶏肉、内臓などの肉類と、
魚、えび、あわび、いか、からすみなどの海産物や珍味、
くるみ、カシューナッツ、アーモンド、
松の実、西瓜の種などの木の実や種を組み合わせます。
●味や色などの変化に気をつけます。
前述の材料をだぶらないようにうまく組み合わせ、
しかも味や色に変化をつけて、なるべく全部、変えるようにします。
●手順を考えて、作りおきのできるものを加えます。
冷えてもおいしいものを取り合わせる冷菜ですから、
種類を多くする場合は、
あらかじめ作りおきできるものを中心にすると、
手順がうまくいきます。
くらげのあえものなどは盛る寸前にあえなければなりませんが、
肉類や内臓などは、冷えてもおいしい調理法のものを選んで、
前もって作っておきます。両方をうまく取り合わせることです。
●小菜は季節の野菜を中心にします。
家庭料理では、冷菜を出さないで小菜にするのが普通です。
小菜は季節のもの、とくに野菜で作るものが中心ですが、
冷菜を出さない場合は、野菜2品、
肉類2品というようにしてもよいでしょう。
お客料理には原則として出さない小菜ですから、
材料や手間に凝るよりも、身近なもの、手元にあるものを工夫し、
うまく組み合わせるようにします。
乾豆や昆布などもよいでしょう。
野菜はあえものや漬けものにします。
●冷菜も、小菜も、少なめに盛リつけます。
多めに盛ると、かえって食欲をそそりません。
人数が多いときには、一品の量をふやすよりも、
種類をふやすようにすることです。
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