旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第196回
相場が分かるようになる

おトクな旅の達人になるというのは、
つまり旅行商品の相場が分かるようになることです。
冬のオフシーズンのハワイ。
全日空指定で、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジに泊まる。
6日間滞在するとすれば、15万円前後が相場。
10万円を切るなら格安、
と、すぐに頭に浮かぶようになれば達人の域かもしれません。

何が何でも安い航空券やホテル料金を探す。
それもひとつの方法ですが、
旅行会社が提供するキャンペーン料金などを
探しているうちは、まだまだです。
業者が提供している商品の中から、
「掘り出し物」を探しているうちはまだまだということ。
ホテルの格や旅行の時期などを総合的に考えて、
お買い得かどうかを判断できるようになるのが理想的です。
旅行商品は基本的に時価商品。
出発日が過ぎてしまえば売れないわけですから、
航空会社や旅行会社も期限までに
お客を集めなくてはいけません。
出発が近づいても席や部屋が大量に余っているなら、
安売りをするかもしれない。
逆にピーク時期で何にもしないでも売れる時期は、
値段をグンと吊り上げて販売する。
一言でいえば、それが旅行商品です。

ただ、海外旅行の場合、それほど頻繁に
行けるわけではないから、相場をつかみにくい。
たまの旅行だから少しくらい損してもいい。
そんな考え方では、いつまでたっても消費者中心の
商品構成にはなりません。
海外旅行商品はリピーターの市場です。
つまり、旅好きなあなたが購入した価格が、
マーケットの「相場」を構成していく。
一部の空港など例外はありますが、
海外旅行業はかなり健全な競争が
繰り広げられているビジネスですから、
消費者が商品の価格や相場を決めていくことができる。
海外旅行が自由化されて40年がたち、
そういう時代に入っています。


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