旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第118回
インターネットだから安いわけではない

インターネットなら航空券やホテルの料金が、
よりリアルタイムで検索できます。
だから値段の移り変わりも素早くつかめ、より安価な料金を探せる。
そんなことを、このコラムでも何度か書きました。
しかし、勘違いしてはいけないのは、
よりリアルタイムの料金を把握できるからといっても、
「すべて割安といえるわけではない」ということ。

今年はオンライン・コマース(ネット上での商取引)が、
日本で本格的に定着した。そんな声をあちこちから聞きます。
私の場合、それは旅行商品に関するオンライン・コマースの話で
あることが多いのですが、需要が増えれば、それだけいい加減な、
魅力のない商品が溢れる可能性もある。
ホテルの検索サイトを見ていると、キャンペーンの数が
やたらに多いホテルがありますが、よく見ると、
本当におトクなのはほんの少ししかなかったりもします。

雑誌に広告を出したり、パンフレットを創るのには、
相応のコストがかかる。ゆえに、費用対効果を厳しく検証がされる。
ところが、インターネットは、大きなコストをかけずに
自社の商品を手軽にアピールできる。その手軽な分だけ、
大したことのない商品でも、表示しやすいわけです。
もちろん大手旅行会社などは、いい加減な商品をウェブ上に
出すことはないでしょうが、売れたら儲けもの、
というノリでネット上での宣伝を展開する旅行会社もあるわけです。

もちろん、チャレンジャーである会社が、
魅力あるヒット商品を出すこともあるわけですが、
いずれにしろ必要なの、は膨大な情報量から、
「これはイケる」というものを見つける目です。
海外航空券なら「エイビーロード・ネット」のような複数の会社が
同じ航空券を出して料金競争をしているサイト、
海外ホテルならクーポン取扱会社のサイト、
国内航空券は航空会社系のサイト、
国内ホテルは「イサイズ じゃらん」や「旅の窓口」のような
多数のホテルが参画しているサイト。
具体的には、そういうウェブサイトが料金相場をつかむのに役立つ。
また、同じようなサイトをいくつか比べて見るのもいい。
そうこうしているうちに、料金相場がなんとなく分かってきます。
旅慣れてきたら、それくらいの域には達していたいものです。
それこそ、インターネットは安い順の料金表示ができるものも
少なくないですから、相場観をつかむのに使えます。


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