第38回
一歩先行く旅ができるツール
最近、海外で取材をしていて強く感じるのが、
インターネットの凄さです。
新しいホテルに日本人が来ているか聞くと、
「ウェブサイトを見て予約する人がいる」という
答えが返ってくることがとても多くなったのです。
インターネットだから情報集めが早いのは当たり前。
そう思われるかもしれませんが、
業界事情に詳しいと、なぜ早く情報収集ができるのか、
実感として分かってしまうのです。
たとえば、新しくオープンするホテルがあるとします。
ホテルのセールス担当者は、オープン前に、自国を含めて、
いろんな国の旅行会社に売込みをします。
しかし世界各国にまんべんなくセールスをかけるわけではない。
日本がその中に入っていないこともあるわけです。
そういうホテルは、当然、日本の旅行会社では取り扱いがなく、
当然、パンフレットに載ることもありません。
一方、インターネットならばキーワードさえ入力すれば、
世界中のホテルにアクセスできます。
ホテルのウェブサイトを探し出すことも可能で、
それが日本にセールスをかけていない新しいホテルで、
そこに予約を入れたとすると、「他の人より一歩先行く旅」をする
ことになるわけです。
先日、野村総研が発表していましたが、
旅行産業が電子商取引に占める割合は
数年後には全産業の中でナンバーワンになるそうです。
考えみれば、旅行商品はもともとカタチのないもの。
一度見てから買うことができないものです。
電子取引に向いているのは当たり前ともいえます。
新しいホテルでは、インターネット予約だけの割引プランや
付加サービスがたくさん付いたパッケージを用意していることがあります。
そういうものを目ざとく見つけられたときは、
とてもトクした気分になります。
ただし、日本にセールスをかけていないホテルなわけですから、
ウェブサイトは現地の言葉、もしくは英語で作成されています。
しかも、ホテル用語が並んでいる。それを読みこなして、
「おトク」かどうかの判断ができないといけません。
とはいえ、何度か挑戦しているうちに慣れてくると思いますが。
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