元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2129回
長寿人生をいかに生きるべきか(2)

7月1日付けで発売される
「いのちの手帖」第5号の特集
特集2》 作家に学ぶ! 長寿人生をどう生きるか――、
●「人生これからですよ」 
野上弥生子&布川角左衛門の“長寿の教え”――
という出版評論家・塩澤実信さんのエッセイに続く、
この特集のエッセイの抜粋紹介の続きです。

     *

●「一日ニ玄米四合ト 
味噌ト少シノ野菜ヲタベ」
宮沢賢治と食物連鎖     野口存彌――、
・「賢治は(略)死期が近づいているのを悟って
手帳に記したのが「雨ニモマケズ」の詩篇で
「一日二玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ」
という詩句が書かれています。
極端なまでに簡素な食事を基本にしたつつましい生活をすごしながら、
見ず知らずの他人のために献身的に奉仕しようというのが
宮沢賢治の終生の念願でした。
(ちなみに野口存彌さんは詩人・野口雨情氏のご令息)

●「年齢を重ねても飽きず挫けず」
邱永漢・長寿誕生日
スピーチ集あれこれ     岡田雄次――
・『鮮度のある人生』という、
先生にしては珍しくストレートな題名の本の中で、
七十の急坂――その坂で先生は、
病魔、事業魔、おまけに飛行機事故魔に遭われたわけだが――
を超えてなおイキのいい人生を送るためには、
肉体的にも精神的にも余程の努力が
必要としみじみ述懐されている。
「年齢を重ねても飽きず挫けず」という諭しは
七十を超えた私にも響く。(以下略)

●「人生を余りに重く見るな」
日本のマーク・トゥエーン・
佐々木邦の明るさ    岩居保久志――
・佐々木邦の随筆集『豊分居雑筆』に
「私のことば」と題する寸言集があります。
その中に「忙しきほど、よく眠れ。
睡眠は蓄積、無為(むい)の夜更しは蕩尽(とうじん)と思え」
「人生を余りに重く見るな。」(略) など、
この人生を明るく肯定的に受け取る邦を見出します。(以下略)

●「偉くならなくともよいが立派に生きよ」
尾崎士郎のいさぎよさ  都築久義――
・尾崎士郎のご子息、俵士氏によれば、
父は「偉くならなくともよいが、
立派に生きよ」と言い遺して逝ったそうである。
わたしは尾崎士郎先生から
「往昔不見/而語今日/知而不説/示都築君 士郎」
と書かれた色紙を頂いたが、
俵士氏への遺言もわたしへの色紙の文言も、
わたしの心に深く刻んでいる。 

●「祈りのうちにいること、
感謝のうちにいること」
牧師作家・沖野岩三郎   浜野重治――
・長寿は確かに良いことだと思いますが、
「健康であって長寿」でないと意味がないと思います。
では、どうすれば長寿になれるのでしょうか。
いろいろあると思います。
水や空気、食べ物、ストレスが少ないこと。
目標があること。語り合う人がいることなど。
しかし、これだけでしょうか。
小生が強調したいのは「信仰心があること」です。(以下略)

          *

それぞれのエッセイが「生きるとはなんぞや」にこたえる
しみじみとした珠玉の内容です。
じっくり、ゆったりと読んでもらいたいと思います。


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2008年6月25日(水)

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