第1975回
フランス爺さんのお叱りコラム(2)
「長寿幸福」「長寿元気」とは何か?
昔、「青年は未来に生き、老人は過去に生きる」
といわれたようですが、
70歳、80歳とて、未来に生きる青年となるべき時代です。
それも、身体は70、80歳であっても、
日々、素晴らしい未来に燃える人、
目的を持っている人は青年なのだなあ――、
こうした人生の大先輩には、
40代も50代も60代も見習いたいものだ、というわけで、
83歳の邱永漢さんや、85歳の鮫島純子さんの活躍、
そして、80歳にして日本人コラムニストがタジタジの
辛口コラムで健筆を奮う、
親日フランス人ジャーナリスト・
アンドレ・キャラビさんの話を紹介してきましたが、その続きです。
80歳のキャラビさんは、
いま週刊ポストでムッシュ・キャラビの
「GRAIN DE POIVRE=コショウの一粒・今月のエスプリ」と題する
まさに「良薬は口に苦し」の痛快なコラムを、
月1回で連載していますが、
この正月に出た「週刊ポスト」元旦号(1月18日号)
の辛口コラム(「エンタメ」 )※1
もまさに「目からウロコ」の痛快なものでした。
*
《グレンードポワブル NO9(元旦号)》
アンドレ・キャラビ
●Ce n‘est plus date
limite de consommation
mais de plus en plus une date peu sûre!
賞味期限ではなく賞味いいかげんが多くなりつつある !
●Pourquoi cette année”Je ne me rappele
pas“n‘est pas un des mots à la mode!
どうして今年は”記憶がない“を
流行語に選ばなかったか?
●Ces temps ci les grands
hommes politiques manquent de pouvoir
physique et spirituel
最近の大物政治家は“体心力”が足りないみたい!
*
なるほど、元気なフランス爺さんの
「お叱り」コラムだと思いませんか?
でも、外国人だからズバズバ言えるのさ・・・
などと皮肉る人もいるかもしれませんが、
キャラビさんってフランス語でしゃべっているのではなく、
実際に文章も日本語で書いているのです。
知的な好奇心、とくに未来への夢は青年たちに負けていません。
いや、それ以上でしょう。
中高年になっても隠居を決め込ん、落ち込んだりするのではなく、
時代を先見して行くことをやめない姿勢――、
これこそ「長寿の幸福」だと思いませんか?
もちろん、体の養生ケアがまず第一ですが、
社会全体の知的パワーと心・魂のエネルギーを高める活動に、
自分の人生目標を集中して行く心がけが大切でしょう。
いまほど、60代、70代どころか、40代も50代も
将来に備えて、「衣・食・住」ならぬ「医・食・財」は、
わが身で守らなければならない時代はありません。
いい加減な評論家のように
ただ少子化を嘆き、高齢化を憂いても仕方ありません。
このコラムでは何度も書いていますが、
人間は間違いなく「40歳を超えると魂が進化します」。
みなさんも、HIQを読んで、ただ目先の金儲けだけでなく、
心身のエネルギーを高め、
「長寿幸福」「長寿元気」の知恵を磨きましょう。
※1 http://www.weeklypost.com/
|