元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1902回
手術をしなくていい時代が来る?(2)

先日、僕の主治医の帯津良一先生から、
死を思い、よりよく生きる
という新刊が送られてきました。
信頼できる医師と付き合う・・・そうしたいい場を作ることが
ガンの危機をゆったりと乗り切る事だ――、
治療が「心」の面で及ぼす効果はとても高いという
帯津医師らしい話の詰まった新刊の話の続きです。
とくに「手術しないでいい時代が来る?」という箇所が
興味深かったので、続きを抜粋紹介しておきます。

「むかし、私が西洋医学の外科医として、
食道がんの手術に明け暮れていた頃、
患者さんに聞かれたことがあります。
『もし帯津先生が食道がんになったら、
この手術を受けますか?』
当時の私は迷いなく
『もちろん、受けますよ』と返答しました。
本当にこころからそう思ったのです。
これがプラシーボ効果につながったかどうかはわかりませんが、
70歳を越えたいま、もう一度同じ質問を受けたら、
おそらく私は首を横にふるでしょう。

食道がんを解決する上で、
手術が有効な治療法の一つであることは変わりません。
ただ、いまの私は『もう少しおだやかでラクな方法で
効果をあげたいな』と思うのです。」

どうです。なかなか、フツーの医学書では語られない、
ほんとうの話が詰まった本だと思いませんか?
僕は、あの惨い食道ガンの手術を避けて、
9年、延命してきた身ですから、納得いきます。

「手術というのはからだに大きな負担をかけます。
高齢者であればなおさらです。
たとえがんをきれいに切除できたとしても、
手術のダメージから回復するにはかなりの時間を要します。
なかには、手術後、栄養障害を起こしたり子、
活動範囲が狭まったりして、
クオリティ・オブ・ライフが低下してしまうケースもあります。
そういう意味で、プラシーボ効果を最大限に生かす
ことはとても重要だと考えます。

おそらく将来的には、
手術の存在意義はなくなっていくと思います。
からだを切り開いて中をいじるというのは、
どうかんがえても正当な医学ではない。(略)
『治し』と『癒し』が一体となった
ホリスティック医学が確立されれば、
切ったり縫ったりする手術は
一番最低の技術とされるに違いありません」

そして、この項の結論は以下です。
「500年後くらいには、
『むかしはずいぶん野蛮な治療法をしていたらしい』などと
言われるようになっていることでしょう」と。

500年先に、本当の人間らしい治療が確立するとは、
いまガンになっている患者からすれば、とても悲しい話でね。
10年、20年先でないとすれば、
とてもわが身の寿命は持ちません。

だからこそ、患者は「壊れた機械を修理する」ような
手術や化学薬一辺倒の治療を妄信するのではなく、
日々の養生法を凝らして、ガンに負けない、
いやガンと上手に折り合う・・・
温かくて和やかな=スローヘルス患者学を身につけていく・・・
これが「正解だ」と僕は思っているわけです。
みなさんは、どう考えますか?

ぜひ、帯津先生の新刊を読んでみましょう。


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2007年11月11日(日)

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